yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

キャシー・バーベリアン『magnifiCathy 華麗なるキャシー・バーベリアンの世界』。<声>、<歌>の拡張の果敢。現代音楽のよきパートナー、その魁?。

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Cathy Berberian – Summertime

            

イメージ 2一昨日≪ケージ、ベリオほか『エレクトロニク・ミュージック』(1965)。比較的初期の電子音楽。みずみずしいまでの人間味あふれたノイズの世界が聴ける。≫とタイトルし投稿したのだけれど、そのなか、ベリオの特異な女声パフォーマンスと電子(テープ)音楽作品の「Visage」(1961)で、声楽のアヴァンギャルドぶりで魅せていた
キャシー・バーベリアン(Cathy Berberian、1925または1928 マサチューセッツ州アトルボロ - 1983 ローマ)の、その声楽領域での多才にして多彩な姿をドキュメントした作品集。モンテヴェルディ、ドッビュシーから現代音楽の前衛ジョン・ケージシルヴァーノ・ブソッティ、はてまたガーシュインからビートルズまでといった<声>、<歌>の拡張を果敢試みたもの。けっして手遊び、ご愛嬌といった程度のお手軽ではないところが、この現代声楽の実験的試みの先達として、おおいに称賛されるべきなのだろう。現実生活で人間が発する日常ありふれた声という声までを音楽に繰り込み音の世界を拡張、あるいは解体再編入していった現代音楽のよきパートナー、その魁?だった。



キャシー・バーベリアン Cathy Berberian 『magnifiCathy 華麗なるキャシー・バーベリアンの世界』

1. La Lettera Amorosa恋文 (Monteverdi)
2. Chansons De Bilitisビリティスの3つの歌: La Flute De Pan (Debussy)
3. Chansons De Bilitisビリティスの3つの歌: La Chevelure (Debussy)
4. Chansons De Bilitisビリティスの3つの歌: Le Tombeau Des Naiades (Debussy)
5. A Flower花 (Cage)
6. The Wonderful Widow Of Eighteen Springs18の春を迎えたすばらしい寡婦 (Cage)
7. O, Atti Vocali O,アッティ・ヴォカーリ<サドによる受難曲より>(Bussotti)
8. Surabaya-Johnny スラバヤ・ジョニー(Brecht-Weill)
9. A Ticket To Ride 涙の乗車券(Lennon-McCartney)
10. Summertime サマータイム(Gershwin)
11. Stripsody ストリプソディ(Berberian)


Sylvano Bussotti : Frammento(Cathy Berberian and Luciano Berio perform)