yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

エドガー・ヴァレーズ『作品集(Deserts 砂漠ほか)』。このマッシヴで力みなぎるエネルギッシュな音響は、まことに雄々しい。反主流、時代潮流に抗う剛毅な精神を響かせて壮快この上ない。

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Edgar Varese - Integrales (1924): Pierre Boulez cond, BBC SYMPHONY ORCHESTRA

           

イメージ 2なんと、孤高の音響の革新者ともいえるエドガー・ヴァレーズを≪現代音響革新の先導者、サイレンが楽音に鳴るエドガー・ヴァレーズ(1883-1965)『The Varese Album』2枚組≫とタイトルして拙ブログへ投稿してはや4年ほどになる。ところで、その2枚組のレコードの収録曲は以下だった。

≪RECORD1、A-1.Ionization、A-2.Density、A-3.Integrals、B-1.Octandre、B-2.Hyperprism、B-3.Poem Electronique、RECORD2,A-1.Deserts、B-1.Offrandes for Soprano and Chamber Orchestra、B-2.Arcane。≫

その、フランスに生まれ、アメリカに帰化した作曲家のエドガール・ヴィクトール・アシル・シャルル・ヴァレーズ(Edgar(d)[1] Victor Achille Charles Varèse, 1883 - 1965)の『作品集(Deserts / Hyperprism / Integrales / Density 21,5)』を輸入盤で(30数年前などこの作曲家の作品は輸入盤以外では聴くすべはなかったはず)手にしたのは、たぶん、前もって制作された電子音響とオーケストラのための大規模な音響作品の「Deserts砂漠」(1954)を鑑賞したくてだったのだろう。この曲もさることながら、時代性を考慮すれば、他の戦前に作曲された作品の、なんと先進性のあるエネルギッシュな響きの作品だろうとあらためて感じ入った。
以下は、エドガー・ヴァレーズの音楽を要約しているといえるだろう4年ほど前の上記投稿記事からの引用。

エドガー・ヴァレーズもちろんよく言われる<伝統的な和声、旋律、形式を拒否し、リズムや音色を追求した作曲家>であり。騒音的要素を大胆に楽音へと響きの革新として組織化した試み、いわゆる“組織された音響”の先進性、画期はやはりエドガー・ヴァレーズのものだろう。
また<旋律、和声、形式などの伝統的と思われるもの一切を用いずに、音の色彩、強弱、リズムの性質を中心に追求することによって、つまり、以前の手法に頼らずとも打楽器によって音楽が成り立つことを提示することによって、打楽器音楽時代へのドアを開き>、きわめて生命力のあふれた大胆な打楽器使用によるユニークな響きをもつ作品を作曲した。】

ともかく、このマッシヴで力みなぎるエネルギッシュな音響は、まことに雄々しい。反主流、時代潮流に抗う剛毅な精神を響かせて壮快この上ない。




エドガー・ヴァレーズ Edgar Varèse 『Deserts / Hyperprism / Integrales / Density 21,5』

Tracklist:
A. Deserts 砂漠(1954) 29:00
B1. Hyperprism ハイパープリズム(1923) 4:45
B2. Intégrales インテグラル(積分)(1928) 11:44
B3. Density 21,5 密度21.5(1936)   4:12
Flute - Michel Debost

Credits:
Composed By - Edgar Varèse*
Conductor - Konstantin Simonovitch
Orchestra - Ensemble Instrumental De Musique Contemporaine De Paris* (tracks: A - B2)