yuki-midorinomoriの日記

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ブラームス「バラッド、作品10」。瑞々しくほとばしる感性の斬新に切々と煩悶するロマン。

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Brahms - Michelangeli, Ballade Op.10 No. 1 in D minor

         
         投稿音源のアラウのものではありません。

ネット図書館で借り受けたはいいけれど、まだ読みきってはいない。譜例を伴う作品解説、分析ということで・・・。数式が出てくる啓蒙科学書は、その出てくる頻度に比例して売り上げが落ちるとか。それと同様か。中後半の簡単なエッセーから読めばいいものを何も考えず順序を追って読もうとするからこうなる。冒頭部分で、クララ・シューマンへの思慕、恋愛感情を背景に≪・・・そのとき書かれた作品で、最初のものが、どうやら作品10の4曲らしい。この曲を、まだ聴いたことがないという方々には、ぜひ一聴をおすすめする。ここに、ブラームスが流した最初の血に彩られた作品があるのである。しかもこの曲は、ついに、終生ブラームスを離れず、最晩年の作品116から119にいたるピアノ小品集につながる血脈をつくりだすことになる。・・・・≫(吉田秀和作曲家論集〈5〉ブラームス)とあった。こうまで云われると・・・、というわけで町の図書館に、大部なのになぜか所蔵されているクラウディオ・アラウ(Claudio Arrau 1903 - 1991)のピイメージ 2アノ全集?のブラームスの巻きCD3枚セットを借りてきた。想えば3年ほど前に≪瑞々しくロマンの香りが濃厚、ブラームスの「シューマンの主題による変奏曲Op.9」ほかの『変奏曲集』NAXOS廉価盤。≫として投稿したなかで、この「吉田秀和作曲家論集〈5〉ブラームス)」にあいまみえる機会のあることを、と記していたのだった。その記事中≪私にはブラームスの若い時(21才)の作品である「シューマンの主題による16の変奏曲嬰ヘ短調Op.9」を聴くことの堪能でよしとした次第。書法上での洗練度合いなど、どうだか知らないけれどいちばん沁みた曲である。≫と印象していた。で、上記の吉田秀和薦める「バラッド BALLADES 作品10」の4曲を鑑賞したのだった。情けないことに出てくることばは変わらずだ。瑞々しくほとばしる感性の斬新に切々と煩悶するロマン。


吉田秀和作曲家論集〈5〉ブラームス


Brahms - Michelangeli, Ballade Op.10 No 2 in D major