yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

ベートーヴェン『ピアノ協奏曲全集』(3枚組)。その二。ウラディーミル・アシュケナージとズービン・メータのウイーンフィル。

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Ashkenazy plays Beethoven Piano Concerto No. 5 Rondo (2/2)

            

先日、いつものとおり、仕事帰りの車中のラジオから、ほんのわずかの時間だけだったけれど音楽が流れてきた。帰宅後検索したところ以下だった。

【ズービン・メータ指揮、                
         イスラエルフィルハーモニー管弦楽団 - 
                              
 -ズービン・メータ/イスラエルフィルハーモニー管弦楽団
                              
交響曲 第6番 ヘ長調 作品68“田園”」ベートーベン作曲
交響曲 第7番 イ長調 作品92」    ベートーベン作曲
       (管弦楽イスラエルフィルハーモニー管弦楽団
                  (指揮)ズービン・メータ
  ~NHKホールから中継~ 】

たいしたことね~なと口ごもりつつ聴いていた。(けっして音響条件いいとは云えない自動車内でのこともあっただろうけれど)

ほかでもない、ここ数日、同じズービン・メータZubin Mehta, 1936 - )指揮する、ウラディーミル・アシュケナージ(Vladimir Davidovich Ashkenazy、1937 - )のピアノによる『ベートーヴェン・ピアノ協奏曲全集』(3枚組)を町の図書館で借り受け、印象良く聴いていたもので・・・。このアルバムは1985年度のレコード・アカデミー大賞を受賞とのことだけれど、まったくそれにふさわしい内容のものといまさらながら思うほどの出来栄えのものだ。録音は81年から84年にかけてのものとある。つまりは双方40代半ばから後半にかけての、脂の乗り切った?頃のベストパフォーマンスといえるのだろう。それほどに良くできている。衒うことなくクセがないのがなによりだ。(そう、冒頭のラジオからのズービン・メータのそれは、ロマンの化粧の施された、倦んだベートーヴェンだった)じつはこのアルバムは≪ベートーヴェン『ピアノ協奏曲全集』CD3枚組み。言うまでもなく『第5番・皇帝]』(1809)はダントツだけれど、明快さと、楽しさと、美しさを堪能できるベートーベン・ピアノ協奏曲群。≫とタイトルして投稿済みだ。そこで、【これぞベートーベンと堂々たるスケールをもって楽想展開し壮麗に響きわたる傑作『第5番・皇帝』(1809)はいうにおよばずだけれど、『第1番』(1794‐5)がことのほか印象に残ったことが収穫だった。】と記したのだったが、それは今回でも変わりはなかった。

ピアノ協奏曲第1番 ハ長調Op.15(1795年)
ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調Op.19(1795年 )
ピアノ協奏曲第3番 ハ短調Op.37(1803年)
ピアノ協奏曲第4番 ト長調 Op.58(1807年)
ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調「皇帝」Op.73(1809年)

交響曲第1番ハ長調 Op.21(1800年
交響曲第2番ニ長調 Op.36(1803年)
交響曲第3番変ホ長調「英雄」 Op.55(1805年)
交響曲第4番変ロ長調 Op.60(1807年)
交響曲第5番ハ短調 (運命)Op.67(1808年)
交響曲第6番ヘ長調「田園」 Op.68(1808年 5番より先に完成している)
交響曲第7番イ長調 Op.92(1813年)
交響曲第8番ヘ長調 Op.93(1814年)
交響曲第9番ニ短調(合唱付き)Op.125(1824年)

ちなみにベートーヴェンの音楽生涯は(1770 - 1827)。


斯く殆んどのピアノ協奏は交響曲より若い頃に作曲されている。どうりで・・・。私は個人的には、交響曲より明快な美しさに満ちているピアノ協奏曲のほうが好きである。楽想よどみなく美しいフレーズがコンコンと泉が湧き出るが如くに奏でられるさまはまさしく楽聖である・・・と、言わずもがなのあたりまえの事をひとりごちる。



Vladimir Ashkenazy, Zubin Mehta Pt1-5 Beethoven Piano Concerto No.4 1a. Allegro moderato Part1-5