yuki-midorinomoriの日記

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シェーンベルク「交響詩:ペレアスとメリザンド」。革新的12音技法確立にいたる以前の、後期ロマン派時代の代表的作品。世紀末後期ロマン派の濃厚壮麗な官能的響きのオーケストレーション。

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Arnold Schoenberg - Pelleas und Melisande, Op. 5 (1/4)

              

世紀末後期ロマン派の濃厚壮麗な官能的響きのオーケストレーションで魅了するシェーンベルクの『ペレアスとメリザンド(Pelléas et Mélisande )』(1903年)。きょうのアルバムでもカップリング収録されている『管弦楽のための変奏曲 作品31』(1926-1928)は、一昨日のアルバムで既に投稿しているのだけれど、これはシェーンベルクが12音列技法を用いて作曲した最初の大規模なオーケストラ作品のよし。その革新的技法の確立にいたる以前の、後期ロマン派時代の代表的作品として知られた作品がきょうの『ペレアスとメリザンド』。後期ロマン派の様式で、すでにしてこのようなすぐれた作品を多く残しているシェーンベルク。12音列技法の発明開発という画期に加え、このことだけでも音楽史に刻まれる業績といえるのだろけれど・・・。この素地あってこそ、12音列による表情豊かなすぐれた作品が生み出されたのだろう。(生計のためシェーンベルクは、リヒャルト・シュトラウスの作品の写譜を、彼の援助手助けもあって引き受けていたそうだ)

イメージ 2ところで、戯曲<ペレアスとメリザンド(Pelléas et Mélisande )>を題材に、このシェーンベルクのほか、フォーレ(1898年)や、ドビュッシー(1902年初演)、それにシベリウス(1905年)も作品を書いているということで、どんなん?と気になり、あらすじをWIKIで読んだけれど、その限りでは、そんなに魅力あるストーリーとも思えないのだけれど・・・、本作を読めば違った印象をもつのかも知れないが。19世紀末の心情うつすトレンディなベストセラー恋物語≪1892年にブリュッセルで出版された後、翌1893年にパリで初演)(WIKI)だったのだろうか。


画像:Alfons Maria Muchaアルフォンス・マリア・ミュシャ(Alfons Maria Mucha, アルフォンス・マリア・ムハ、1860 - 1939)作





Schoenberg: Variations for Orchestra Op 31 (1934) - Pierre Boulez and the CSO (Part 1)