yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

フランツ・リスト『ダンテの<神曲>による交響曲』。ワーグナーいわく「不朽の名作」と高く評価なんだそうだけれど・・・。

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Liszt-Dante Symphony- I. Inferno (part1)

               

通販サイトレビューに≪リストの最高傑作のひとつにもかかわらず,現在でもほとんど実演で耳にすることができない≫ということばがあった。また、同梱解説書にはワーグナーは構成上の不満をもちつつもフランツ・リストのこの(ネット図書館で借りたのだけれど)作品『ダンテの<神曲>による交響曲 Dante Symphony』を「不朽の名作」と高く評価しているとあった。確かに、最初の冒頭部分など、かの音楽が標題音楽といわれているごとく、ドラマティックで魅せ、聴き耳をたてさせはする。それもそうだ、およそ20分ほどの第1楽章は「地獄」の編だ。まさに人間の罪障邪悪を想像たくましく描いたといった風情。けれど、聴いているうちに、ちょいと大げさにすぎない?といった印象がするのだった、いや鼻につきだすのだと言った方がいいのかも(題材が題材とはいえ、私にとっては・・・)。リストのピアノ曲に聴く超絶技巧への偏愛あるごとく、その大仰ぶりを、ふだんからあまり印象好ましからず思っているわが身には、なんだかね~。そうした大仰で過剰なロマンの時代意識ゆえと、鷹揚にやり過ごせばいいのだけれど。同時代のワーグナーやこのリストといい、どうも、その劇性過剰な世界に波長があわない。ところで、わずかとはいえ、かの楽聖ベートーヴェンと活動歴史が重なっているのを知るにつけその造形様式の違い、甚だしき懸隔がどうにも理解しがたいのだが。

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リスト『ダンテの<神曲>による交響曲 Dante Symphony』


●フランツ・リス
1. ダンテ交響曲Eine Sym Zu Dantes 'Divina Commedia': I. Inferno
2. Eine Sym Zu Dantes 'Divina Commedia': II. Purgatorio
3. Eine Sym Zu Dantes 'Divina Commedia': II. Magnificat

●フェルッチョ・ブゾーニ
4. サラバンドとコルテージュSarabande Und Cortege, Op.51, Two Studies For The Opera 'Doktor Faust': Sarabande: Molto Sostenuto..
5. Sarabande Und Cortege, Op.51, Two Studies For The Opera 'Doktor Faust': Cortege: In Carattere...



Liszt-Dante Symphony- III Magnificat