yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

マレイ・ペライア 『オールドバラ・リサイタル Aldeburgh Recital』(1990)。ベートヴェンの演奏時間約10分ばかりの曲ひとつで大満足。他はどうでもいいと言うのではないけれど・・・。

イメージ 1

M. Perahia Beethoven 32Variations inCm

               

ペライアの生み出す音は最弱音であっても、鍵盤の底までしっかりと弾ききらなければ生まれない芯のある音の粒として顕現する。つまり、そうすることで初めて得られる清澄感と光沢と伸長感があるのだ。一方、分厚い和音構成の最強音であっても決して割れることはなく、マッシヴな響きとして豊かに楽器を鳴り響かせるのである。」(同梱解説・平野 昭

うーん、まさしく、まさしく!・・・。これは驚きの演奏でした。もちろん演目のベートヴェン「自作の主題による32の変奏曲ハ短調WoO.80」がこれほど凄い名曲だったとは・・・。二重の驚きだった。いや、もうひとつの驚きがYOUTUBE動画にて、グレン・グールドのそれに出会ったこともだった。比較も何もなく、マレイ・ペライアのこの<ベートヴェン「自作の主題による32の変奏曲ハ短調WoO.80」>はスゴイ。まこと冒頭の評論家の言葉につきるすごい演奏だ。いままで町の図書館の棚にあることは認知していたのだけれど、収録曲目にフランツ・リストや、ラフマニノフの名が見えていたこともありで、遠ざけていたアルバムだった。だけど、このベートヴェンの演奏時間約10分ばかりの曲ひとつで大満足。他はどうでもいいと言うのではないけれど。それにしても、このペライアはすごい。






マレイ・ペライア関連投稿記事――

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/55251841.html マレイ・ペライア『ゴルドベルク変奏曲』(2000)。思慮深く癖がなく中庸で美しいピアノの響き。心静まり、穏やかな安らぐ眠りへと誘われることだろう。

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/62030257.html マレイ・ペライアモーツァルト『ピアノ協奏曲全集・VOL.2』CD4枚組。20番第2楽章「ロマンツェ」。胸つかれる哀調、愁い・・・なんと美しいのだろう。溜め息が出る。

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/62015097.html モーツァルト『ピアノ協奏曲全集・VOL.1』。みずみずしく浮き立つ快い調べで気分は爽快。けれど緩徐楽章で紡ぎだされる旋律の哀しいほどの美しさ。まるで存在する事が哀しいというかのように聴こえてくる

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/61823468.html セザール・フランク『プレリュード,コラールとフーガ』、フランツ・リスト『スペイン狂詩曲 ほか』。

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/55101128.html マレイ・ペライアモーツアルト・ピアノコンチェルト全集』。宿題の#20番第2楽章“ロマンツェ”の聴き較べ。やはり、ペライアはすばらしかった。美しく清澄だ。

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/54697171.html ベートーヴェン『ピアノ協奏曲全集』CD3枚組み。言うまでもなく『第5番・皇帝]』(1809)はダントツだけれど、明快さと、楽しさと、美しさを堪能できるベートーベン・ピアノ協奏曲群。







マレイ・ペライア Murray Perahia『オールドバラ・リサイタル Aldeburgh Recital』(1990)


●ベートヴェン:
1. 自作の主題による32の変奏曲ハ短調Wop.80 32 Variations For Piano In C Minor, WoO 80: Allegretto
シューマン:
2. ウィーンの謝肉祭の道化芝居op.26 Carnival Jest From Vienna, Op. 26
●リスト:
3. ハンガリー狂詩曲第12番嬰ハ短調 Hungarian Rhapsodie No. 12
4. コンソレーション第3番変ニ長調 Consolation No. 3 In D Flat Major: Lento placido
ラフマニノフ:
5. 練習曲集「音の絵」~ハ長調op.33-2/変ホ短調op.39-5/イ短調op.39-6/ニ長調op.39-9
Etudes-Tableaux: Op. 33 No. 2 in C Major
Etudes-Tableaux: Op. 39 No. 5 in E-flat Minor
Etudes-Tableaux: Op. 39 No. 6 in A Minor
Etudes-Tableaux: Op. 39 No. 9 in D Major




Glenn Gould-Beethoven-32 Variations in C minor