yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

横井一江著『アヴァンギャルド・ジャズ―ヨーロッパ・フリーの軌跡』(未知谷・2011・6)。よくぞ書いてくれました。

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ネット図書館で借り受けての読書です。横井一江著『アヴァンギャルド・ジャズ―ヨーロッパ・フリーの軌跡』(未知谷・2011・6)。著者および著作を応援する意味でも、身銭きって購入し、読まなければならないのだけれど・・・。
拙フログは、開設以来音楽ブログを主意とし、なおかつメインジャンルを現代音楽およびフリージャズ、それも<アヴァンギャルド・ジャズ―ヨーロッパ・フリー>であってみれば、なおさらだ。はたしてどれだけの読者がつくのだろうと、よそごとながら懸念する。ジャズといえば、現在に至るも未だにイクォールアメリカン(メインストリーム)ジャズの域を出ないファンがほとんどのことを思えば・・・。口惜しいことだけれど。

5年以上に亘って拙ブログに取り上げてきた、60年代央から70年代の若き日に熱狂した(第一次ヨーロッパフリー世代の)<アヴァンギャルド・ジャズ―ヨーロッパ・フリー>の動向がまことに興味深く記述されている。その意味で面白く読ませてもらった。それと、私にとっては、音盤蒐集から遠ざかって情報に疎い80年代央以降の動きも詳しく述べられており、おおいに興そそられた。これからの愉しみの杖としよう。

アヴァンギャルド・ジャズ―ヨーロッパ・フリー>に興味をもたれている方(ほとんど絶対少数でしょうが)には、口幅ったいことではありますが、拙ブログとこの横井一江著『アヴァンギャルド・ジャズ―ヨーロッパ・フリーの軌跡』の読書は必須である!???と云わせていただきましょうか。



著作巻末推薦ディスクガイド(下線は投稿記事あり)

レコード・CD ――

Globe Unity
Globe Unity Orchestra
1966年(Saba→MPS)
ペルリン・ジャズ祭でセンセーショナルなデピ
ューを果たしたグロープ・ユニティ・オーケス
トラが世に放った記念すべき第一作。

Live in Wuppertal
Globe Unity Orchestra
1973年(FMP)
オーケストラ編成での可能性を様々な角度から
試みていたヴッパータール時代のグローブ・ユ
ニティ・オーケストラの代表作。

■Globe Unity・40years
Globe Unity Orchestra
2006年(Intakt〕
グローブ・ユニテイ・オーケストラ緒成40周年
記念盤。中堅世代も加わったメンバ構成とな
ったが、ベテラン勢の覇気は衰えず。

Pakistani Pomade
Alexander von Schlippebach
1972年(FMP→UMS〕
シュリッペンバッハ、エヴァン・パーカー、パ
ウル・ローフェンスによる不動のトリオの代表
作。ヨーロッパ・フリーのクラシック。

■Monk's Casino
Alexander von Schlippebach
2005年(Intakt)
シュリッペンバッハがジャズ界に投じた一石。
モンク全曲を一回のコンサートで演奏する企画
で、欧米では大きな話題になった。

■Voices
Manfred Schoof
1966年(SABA→MPS)
ドイツで最初にリリースされたフリージャズの
レコードの一枚。当時シュリッペンパッハはマ
ンフレッド・ショーフ・グループのピアニスト。

European Echoes
Manfred Schoof
1969年(FMP→UMS)
ドイッだけではなくフリー・ミュージック第一
世代が参集した記念すべきFMP第一作。フリ
ー・インプロヴィゼーションの熱き嵐。

■Twelve Tone Tales vol.1
■Twelve Tone Tales vol.2
Alexander von Schlippebach
2005年(Intakt)
ピアニスト、シュリッペンパッハとして、12音
音楽と即興との融合に取り組んだ作品。フリ
ー・ミュージックと思って聴くと裏切られる。

■Berlin Contemporary Jazz Orchestra
Berlin Contemporary Jazz Orchestra
1989年(ECM)
作曲作品における即興演奏をいかに展開させる
かを探究したBCJOの代表作。ケニー・ウィラ
ー、メンゲルベルクの作品を演奏。

Machine Gun
Peter Brotzmann
1968年(BRO→FMP)
ブロッツマンが自主制作で出したアルバム。
1968年を象徴しているかのようにタイトルが内
容を物語っている。聴く方も覚悟を。

Balls
Peter Brotzmann, Han Bennink, Fred van Hove
1970年(FMP)
プロッツマン、ベニンク、ヴァン・ホーフのト
リオによる録音。パワー・プレイ主流だった当
時のフリー・ミュージックの代表作。

■At Molde 2007(10years 10tet)
The Chicago Tentet
2007年(0kka Disk)
ブロッツマンがシカゴのミュージシャンにマ
ツ・グスタフソンなどを加えたメンパーで結成
したテンテットlO周年記念アルバム。

■Duos
■Duos22
Peter Kowald
1986年~1990年(FMP)
世界を旅したコヴァルトが、各国の様々なミュ
ージシャンとデュオ演奏したものを集成した作
品。LPは3枚、CD再発時2枚に再編集された。

■Shima Shoka
Aki Takase
1990年(ENJA)
ドイツのみならずヨーロッパで高瀬アキのピア
ニストとしての評価を確立したロングセラーと
なったアルバム。ソロ・ピアノでの代表作。

■Yokohama
Aki Takase, Louis Sclavis
2009年(Intakt)
リヨンの風がべルリンに吹いた。デュオ作品の
多い高瀬だが、スクラヴィスとの演奏では色彩
感豊かでイマジナリーな世界を聴かせる。

■Die Enttauschung
Die Enttauschung
2009年(Intakt)
ルディ・マハール、アクセル・ドゥナーなどに
よる「失望」という名前の現代ジヤズ・バンド。
カッチリとした構造感がドイツ人らしい。

■Rostbestadige Zeit
アクセル・ドゥナー+今井和雄+井野信義+
田中徳崇
2010年(Doubtmusic)
日独ミュージシャンの貴重な出会い。重層的で
多彩なサウンドが21世紀的。ジャズと即興音楽
の切れ目ない融合が聴ける。

■Japan Japon
Misha Mengelberg and Icp Orchestra
1982年(IMA/ICP/DIW→DIW)
初来日時の貴重なライヴ盤。前衛的なフリー・
ミュージックから現在のICPオーケストラヘの
過渡期の作品。メンバー構成も随分違う。

■Two Programs:Herbie Nichols/Thelonius Monk
Icp Orchestra
1984年&1986年(ICP)
ICPオーケストラにとって転換点となったハー
ビー・ニコルスとセロニアス・モンクを取り上
げた二つのプロジェクトを集成したアルバム。

■Willem Breuker Kollektief Celebrating 25
Years and The Road
Willem Breuker Kollektief
1975年~1996年(BVHAAST)
結成25周年を記念して作られたCDブック。幅
広い活動が2枚のCDと多くの写真を掲載した
ブックレットにまとめられている。

Karyobin
Spontaneous Music Ensemble
1968年(Chronoscope)
ジョン・スティーヴンス率いるSMEの代表作
にして、歴史的作品。デレク・ベイリーやエヴ
ァン・パーカーも参加している。

The Topography of The Lungs
Evan Parker, Derek Bailey, Han Bennink
1970年(INCUS→PSI〕
記念すべきインカス・レコードの第一作。べイ
リーとパーカーとべニンクによる即興演奏はド
イツ勢とはひと味違う空問を創っている。

Iskra 1903
Derek Bailey, Barry Guy, Paul Rutherford
1970年&1972年(INCUS→EMANEM)
デレク・ペイリー、パリー・ガイ、ポール・ラ
ザフォードによる即興演奏。70年代初期のロン
ドンの空気を伝える貴重なアルバム。

■Carpal Tunnel
Derek Bailey
2005年(Tzadik)
デレク・ベイリーの晩年のソロ・ギター作品。
既にピックを握ることが出来なくなったため、
それまでとは異なる奏法で演奏している。

Ode
Barry Guy London Jazz Composers Orchestra
1972年(INCUS→INTAKT)
バリー・ガイ率いるLjcoの第一作。当時ミュ
ージシャンズ・コープに参加していたミュージ
シャンが顔をそろえている。

■Harmos
Barry Guy London Jazz Composers Orchestra
1989年(INTAKT)
厚みのあるアンサンブル、錚々たるソリスト
即興演奏が展開するが、全体の構造を支えてい
るのはメロディ。初心者にも馴染みやすい作品。

Monoceros
Evan Parker
1978年(INCUS→Chronoscope)
循環呼吸法とマルチフォニックスを組み合わせ
た特殊奏法が話題を呼んだエヴァン・パーカー
のソプラノサックス・ソロ。


字数制限のため以下割愛・・・・
以下は字数の少ない http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/62643090.html