yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

エドワード・ホッパーの「日曜日」。初老の男の「・・・・・・」が聞こえてきそう。


1 - 100 - Michael Nyman 'Decay Music'.

        

いつだったか新聞記事の催し紹介コラムで<「モダン・アート,アメリカン」展-絵画でアメリカ史たどる>がとりあげられていた。そこに貼り付けられていた画の一枚が空虚感漂う哀しみで現代人の孤独な心象風景そのものといったふうに強く印象させるエドワード・ホッパー(Edward Hopper, 1882 -1967)の「日曜日」と題された作品だった。3年ほど前に≪ロバートア・シュレイ『In Sara, Mencken, Christ and Beethoven There Were Men and Women』(1974)。空虚感ただよう<意味>性の剥奪?。≫とタイトルして投稿した記事にホッパーの画を貼り付けていたのだけれど・・・。

ところで、この「日曜日」と題された作品の中のデッキに腰掛ている初老の男のすがたに、茫洋としてなにを思っているのか・・・、そんなことが気になるのだった。たぶんコミックの吹き出しでは「・・・・・・」なのだろうが。たぶんあいもかわらず堂々巡りの「・・・・・・」なのだろう。ほんとうのことは堂々巡りなのだ。くりかえしなのだ。

「・・・・・・」。


《人間の存在の根源的なひとつの要素として、子供が繰り返しを喜ぶということがある。同じことをしているんです。それは一種の遊びでもあるけれど、われわれの身体条件の中にあるわけですよ。ところが、生活の条件が繰り返しにあるとはゲーテがすでに言っている。まったくゲーテというやつは、たいていのことは言ってしまっているようですね。》(大岡昇平




Edward Hopper