yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

ブルーノ・カニーノ『モーツァルトと現代を弾く』。福島和夫「風の輪 A RING OF THE WIND」、篠原真「タンダンス TANDANCE」、松平頼暁「アルロトロピー ALLOTROPY」。

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Kazuo Fukushima: Kadha Karuna (1964)

              
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モーツァルトと現代音楽が同居しているアルバム。どう扱えばいいのだろう。パフォーマーは現代音楽ものも積極的に手がけることで知られたピアニストのブルーノ・カニーノ(Bruno Canino, 1935 ナポリ - )ひとりだけなのだけれど。A面のモーツァルトピアノソナタ ヘ長調K533-K494」ほかの演奏が、シンプル、端正で殊のほか私好みで好かったのだけれど・・・、やはり拙ブログの趣旨は現代音楽鑑賞ということもあり、B面の現代音楽、福島和夫(ふくしま かずお、1930 - )「風の輪 A RING OF THE WIND」(1968)、篠原 眞(しのはら まこと、1931 - )「タンダンス TANDANCE」、松平 頼暁(まつだいら よりあき、1931 - )「アルロトロピー ALLOTROPY」を鑑賞。福島和夫の深い日本の余韻、間への切れ込み、その純度の高さ。優れて日本を感じさせる。篠原真の張り詰めた緊張感とワイドレンジなダイナミズム。構造をもってピアノの響きが冷厳として輝いている。西洋的とも日本的とも・・・。そして松平頼暁のとことん理知的に計算された構造変容のピアノの響きがもたらす異体験。エキセントリックなピアノ連打とクラスターの響きがピアノ演奏者の発声、足踏み動作等とあいまって、ユーモラスでもあり斬新でもある音響世界を現示しておもしろい。不思議な魅力を放つ作品。いずれにせよ、これらが作曲されたこの頃(60~70年)は創造の精神が起っている。







ブルーノ・カニーノ『モーツァルトと現代を弾く』

SIDE-A
モーツァルトピアノソナタ ヘ長調K533-K494」
モーツァルト「マーチ ハ長調K408(383e)」
      「小ジーグ ト長調K574(576b)」
      「メヌエット ニ長調K353」
      「小葬送行進曲ハ短調K453a」

SIDE-B
福島和夫「風の輪 A RING OF THE WIND」(1968)
篠原真「タンダンス TANDANCE」(1962-63)
松平頼暁「アルロトロピー ALLOTROPY」(1970)




Yori-Aki Matsudaira: Rhymes for Gazzelloni (1967)



Makoto Shinohara: Alternances (1961/1962)

http://www.youtube.com/watch?v=oP5gkmoNI1M&feature=related