yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

『ミレッラ・フレーニ/オペラ・アリア集 』。細く、痩せることなくどこまでも伸びきる圧倒的な声量のソプラノ。おおベルカント。

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ベルリーニ ビアンカとフェルナンド

               

Vincenzo Bellini
Oper: Bianca e Fernando / Bianca und Ferdinand
Duett: Sorgi, o padre, e la figlia rimira...
(Freni = Bianca & Scotto = Eloisa)


Text:

BIANCA
Sorgi, o padre, e la figlia rimira.
Che si lagna, che piange e sospira.
Che già langue, trafitta ed opressa
Dal più crudo ed acerbo dolor!
Di cordoglio e d'angoscia ormai stanca.
A te rendo la vita che manca.
Quella vita che già tu mi desti.
E ch'io trassi fra lagrime ognor!

ELOISA
Sgombra il duolo che t'ange ed opprime:
Deh! Ridona la pace al tuo cor!

BIANCA
Se a me riedi, adorato germano.
Vanne in riva di quell ruscelletto.
Ove meco prendevi diletto.
Ne' bei giorni di calma e piacer.
Là sul mirto e fra salci vedrai
Che in fredd'urna il mio cener riposa:
Bagna allora con stilla pietosa
Chi fu vittima a un sacro dover.

ELOISA
Ah sospendi que'detti, quell pianto:
Deh! Allontana un sì tristo pensier.

・・・




ピアンカ
何としたこと?何が起こったのでしょう?・・・…
あの意味は!あの言葉は!……
どなたでしょう、あの方は、私にあのようにおっしゃったとは!
お父様、あのお方は、
もしや、お父様の復讐のお使者では!

工ロイーザ
どのような恐ろしい兆しをご覧になっておいでですか?

ピアンカ
何という考えが浮かんだのでしょう!
でも、そうよ、あの見知らぬお方は……私にはわかる……
フェルナンドの名で、私に
父の尊い命(めい)を実現しろといいつけにいらしたのだわ。
すると、フィリッポ様を忘れなけれぱならないことに?
忘れるべき…でも、できるかしら?…そうしなけれぱ。
ピアンカには、死ぬ方がましですもの、
いいつけを軽んじ、破り、背くよりは!
お立ち下さい、お父様、そして娘をご覧下さい、
娘は悔み、悲しみ、嘆いております。
何よリ酷い、辛い苦悩に傷つき、苛まれ、
既に力を失っております!
今はもう、私は苦しみと悲しみに疲れはて、
父上に尽きようとするこの命、お返ししたく存じます。
父上がお与え下さったこの命、
いつも涙のうちに過ごしてきましたこの命を!

エロイーザ
お身に降りかかり、押しかかる苦しみを払いのけ、
どうか、お心に安らぎをお持ち下さい!

ピアンカ
もし私のもとへお帰リ下さるなら…
愛するお父様、
あの小川の岸辺へおいで下さい。
昔、静けさと喜ぴのあった頃
一緒に楽しい時を過ごしましたあの場所へ!

工ロイーザ
あなた様を悩ますその苦しみを、
苦しみをお忘れ下さい……
……ああ、そのようにお泣きになるのはお止めください!

ビアンカ
そこで、天人花と柳の間にご覧になるでしょう、
冷たい壷の中に入って、私の……
……灰が眠っているのを、……
そしたら、憐れみの涙を注いでください。
尊い務めのために犠牲となった者のうえに……

エロイーザ
どうか、お捨て下さい。そのように悲しい、
そんな悲しいお考えは!

ビアンカ
……そしたら憐れみの涙を注いでください。
……そしたら涙を注いでください

エロイーザ
どうか、お捨て下さい、そのような悲しいお考えは!




線の太いドラマチックなソプラノ。こうした声質は大好きでゴザイマス。細く、痩せることなくどこまでも伸びきるソプラノ。まさしく、これぞベルカント。人間業とは思えない声量。圧倒されます。

きょうは、町の図書館で借りてきたミレッラ・フレーニ(Mirella Freni, 1935 - )の『オペラ・アリア集』。


おいしい部分だけを鑑賞するという安直さであります。だけど、いまのところこの程度でオペラは十分です。




ミレッラ・フレーニ/オペラ・アリア集 』

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1. アルチーナ*歌劇
作曲:ヘンデル
いったい、誰が知っているのか、愛する父がどこにいるのか(第1幕)
2. アルチーナ*歌劇
作曲:ヘンデル
野蛮人、私にはわかっているぞ(第3幕)
3. ファルスタッフ*歌劇
作曲:ヴェルディ
秘密の抜け穴(第3幕)
4. ウィリアム・テル*歌劇
作曲:ロッシーニ
彼らはとうとう行ってしまった…暗い森(第2幕)
5. ビアンカとフェルナンド*歌劇
作曲:ベルリーニ
立て、父よ(第2幕)
6. 道化師*歌劇
作曲:レオンカヴァルロ
大空をはれやかに~鳥の歌~(第1幕)
7. ラ・ボエーム*歌劇
作曲:プッチーニ
私の名はミミ(第1幕)
8. ラ・ボエーム*歌劇
作曲:プッチーニ
さようなら~ミミの別れ~(第3幕)
9. トスカ*歌劇
作曲:プッチーニ
歌に生き、恋に生き(第2幕)
10. 蝶々夫人*歌劇
作曲:プッチーニ
ある晴れた日に(第2幕)
11. 蝶々夫人*歌劇
作曲:プッチーニ
かわいい坊や(第2幕)