yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

ブリテン『無伴奏チェロ組曲』。なまなかな叙情を排したその美意識から生み出される硬質、剛性の響き。「剄い」がイメージされる。

イメージ 1

Britten 3rd Suite for Cello part 1

               
               投稿音源のものではありません。

2年前に≪ベンジャミン・ブリテン『チェロ作品集』。まず美学が違う。この不撓不羈の剄い精神。なまなかな叙情を排したその美意識から生み出される硬質、剛性の響き。≫とタイトルして、すでにブリテン(Edward Benjamin Britten, 1913 サフォーク州ローストフト - 1976 サフォーク州オールドバラ)のチェロ作品アルバムを投稿しているのだけれど。

きょうは、すべて3作品がロシアの名チェリストロストロ・ポーヴィチMstislav Rostropovich, 1927 - 2007)に献呈されている無伴奏チェロソナタ集にネット図書館の検索で出会ったので借り受けての鑑賞。

ところで、先の投稿で以下記していたのだった。


イメージ 2【 まず美学が違う。まったく異質といっていい。イギリスといえばエドワード・ウィリアム・エルガー(Sir Edward William Elgar、1857 - 1934)や、レイフ・ヴォーン・ウィリアムズRalph Vaughan Williams, 1872-1958)や、グスターヴ・ホルスト(Gustav Holst/Gustavus Theodore von Holst, 1874 - 1934)といったメロディーの美しさ、歌心を感じさせる親しみやすさをその特徴としているように思うのだけれど、きょうの、このブリテンはまったくと云っていいほど、それら特徴とする伝統から遠い。この不撓不羈の剄い精神。なまなかな叙情を排したその美意識から生み出される硬質、剛性の響き。古典的形式のうちにありつつしかしそれらからは現代の崇高ささえ感じさせるのだ。・・・】


これ以上なにも言うことを持たないのだけれど。


≪余計な飾をすべて削ぎ落とし、必要最低限の音で深い表現を達成する晩年のブリテン・・・≫(同梱解説)


う~ん、まさにまさに。






1. 無伴奏チェロ組曲第1番op.72 Suite for Cello solo no 1, Op. 72 (1964)
2. 同第2番op.80 Suite for Cello solo no 2, Op. 80 (1967)
3. 同第3番op.87 Suite for Cello solo no 3, Op. 87 (1972)



Britten 3rd Suite for Cello part2