『マルティヌー,ツィンマーマン&R.シュトラウス:オーボエ協奏曲集』。再投稿。前回はR.シュトラウスの天才性の陰に隠れてしまったベルント・アロイス・ツィンマーマンとボフスラフ・マルティヌーを再鑑賞。
つい最近、チェコの作曲家ボフスラフ・マルティヌーを≪ボフスラフ・マルティヌー『交響曲第3番(1944年)&第6番<交響的幻想曲>(1953)』。とりわけ第6番<交響的幻想曲>は洗練のハーモニクスで重厚に奏でられるのには感嘆。洗練の保守。≫と印象記し投稿したように、意外におもしろく聴けたということで、そのマルティヌーの作品をネット図書館で探していたら『マルティヌー,ツィンマーマン&R.シュトラウス:オーボエ協奏曲集』と云うのがあったので借り受けた。でもなんだか見たようなジャケットデザイン。それに、わたしの好きな作曲家との併録。ひょっとしてと・・・わがブログ内を検索したところ、やはり、なんのことはない投稿済みのアルバムだった。
去年の春先、以下投稿していたのだった。
去年の春先、以下投稿していたのだった。
http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/62378137.html 『マルティヌー,ツィンマーマン&R.シュトラウス:オーボエ協奏曲集』。言うまでもなく、R.シュトラウスが圧倒的。
そのなかで、
【 ベルント・アロイス・ツィンマーマン(Bernd Alois Zimmermann, 1918-1970)の作品が収録されていたということでの選択だった。けれど、収録曲は新古典派時代の作風のもので、さほどの感興をもたせるものではなかった。(新古典派の作風にあまり興味がもてないということもあるけれど)もちろんマルティヌー(Bohuslav Martinů、1890 - 1959)も同様。ということで、なんといってもリヒャルト・シュトラウスのすごさ、そのダントツの天才性を再々度知ることとなったアルバム鑑賞だった。 】
【 ベルント・アロイス・ツィンマーマン(Bernd Alois Zimmermann, 1918-1970)の作品が収録されていたということでの選択だった。けれど、収録曲は新古典派時代の作風のもので、さほどの感興をもたせるものではなかった。(新古典派の作風にあまり興味がもてないということもあるけれど)もちろんマルティヌー(Bohuslav Martinů、1890 - 1959)も同様。ということで、なんといってもリヒャルト・シュトラウスのすごさ、そのダントツの天才性を再々度知ることとなったアルバム鑑賞だった。 】
と「リヒャルト・シュトラウスのすごさ、そのダントツの天才性・・・」云々と称揚するあまり、マルティヌーばかりでなく、わたしの好きなツィンマーマンを新古典派作風といなし軽んじてしまったことを、今回再鑑賞して、前言をいくぶん訂正しよう。
ツィンマーマンの曲には「勁さ、骨格の太さ。勁くて太い音楽」を再確認。マルティヌーには、先に記した、深さと流麗の、確かな「洗練の保守」を味わった。
2. B.A.ツィンマーマン:オーボエと小管弦楽のための協奏曲(CONCERTO FOR OBOE AND SMALL ORCHESTRA)
3. リヒャルト・シュトラウス:オーボエと小管弦楽のための協奏曲ニ長調AV.144(CONCERTO FOR OBOE AND SMALL ORCHESTRA IN D MAJOR AV.144)
Bohuslav Martinů - Concerto for Oboe and Small Orchestra (1955) I. Moderato
ベルント・アロイス・ツィンマーマン関連投稿記事――
http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/60355130.html ベルント・アロイス・ツィンマーマン『Présence』(1961) ほか。精神性の高さ、勁さ、骨格の太さ。勁くて太い音楽と言ってもいい。
http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/59706460.html ヘンツェの『ヴァイオリン協奏曲第1番』(1947)とツィンマーマンの『ヴァイオリン協奏曲』(1949)。ヘンツェはよく歌い、ツィンマーマンは多様式感の鮮やかさで際立つ才筆を示しており見事だ。
http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/55710753.html ベルント・アロイス・ツィンマーマン『兵士たち・Die Soldaten(4幕からなるオペラ)』(1965)。現代音楽を特徴づける特殊奏法の極端な多用などはなされておらず、比較的聴きやすいといえるが・・
http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/55532460.html ベルント・アロイス・ツィンマーマン『協奏曲集』(1993)。けっしてアヴァンギャルドではない。ましてや折衷でもない、浮つかぬこの骨太が魅力だ。
http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/55400074.html ベルント・アロイス・ツィンマーマン『ツィンマーマン作品集』。精神の緊張、濃密。持続と炸裂その表象としての流動的な音色変化の凄まじいエネルギー。スゴイ!みごとだ!驚きだ。
http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/47176438.html 厳かさえ醸すサインウエーブの緩やかな動きで内省的であり精神性をつよく感じさせるベルント・アロイス・ツィンマーマンの電子音楽作品『Tratto』(1966)ほか。