アルベリク・マニャール『交響曲第4番、葬送歌作品9<管弦楽曲集(3)>』。 おっ、こりゃワーグナーじゃないか・・・。
第1次世界大戦が始まってまさにドイツ軍が侵攻してきた時、彼は妻のクルトンと2人の娘、イヴとオンディーヌを安全な場所へ逃れさせ、彼はその地に止まった。2人のドイツ兵が彼の家へ押し入ったため、彼は発砲し、2人は死んだ。その行為に対して彼は召喚されたが、それを拒んだため、家に火がつけられ、草稿の殆ど総てが、そして彼が蒐めた美術品の総てが、彼と供に灰と化した。1914年9月3日のことだった。(同梱解説より)
マニャール?どこのひと?・・・。過日印象的なヴァイオリン・ソナタがラジオから流れているのを、いつものごとく、途中から、それもきれぎれに耳にしたのだった。ネット検索したところ以下だった。
Albéric Magnard - Violin Sonata Op.13 - III. Très Vif
耳そばだてるほどヴァイオリンとピアノのすばらしい対話を奏でている作品だった。ロマンティシズムと情熱の発露。うん、これは・・・と。
リュシアン・ドニ・ガブリエル・アルベリク・マニャール(Lucien Denis Gabriel Albéric Magnard, 1865 パリ - 1914年 オワーズ県バロン)
ネット図書館を検索してみたけれど、その「バイオリン・ソナタ ト長調 作品13」は所蔵されておらず、管弦楽作品のアルバム2枚が在るのみだった。で、次善として借り受け手にしたのが、そのうちの『マニャール管弦楽曲集(3)』の一枚だった。
おっ、こりゃワーグナーじゃないか・・・ドイツ音楽のロマンとドラマを感じさせる奥深い響きだ。フランスのブルックナーとも称されてもいるとのことだけれど・・・。そうかもしれない。宗教的とも言える精神の深みと高み。なかなかのものだ。
「自己放棄に身をゆだねるアーティストは死か、それでなければ不名誉とともにあるようなものだ」(マニャール)
その悲劇的な生死にいや増す脱俗高貴の音楽精神。
アルベリク・マニャール『管弦楽曲集(3)』
1. 交響曲 第4番 嬰ハ短調 作品21 第1楽章:モデレ
2. 交響曲 第4番 嬰ハ短調 作品21 第2楽章:ヴィフ
3. 交響曲 第4番 嬰ハ短調 作品21 第3楽章:サン・ラントゥール・エ・ニュアンセ
4. 交響曲 第4番 嬰ハ短調 作品21 第4楽章:アニメ
5. 葬送歌 作品9
2. 交響曲 第4番 嬰ハ短調 作品21 第2楽章:ヴィフ
3. 交響曲 第4番 嬰ハ短調 作品21 第3楽章:サン・ラントゥール・エ・ニュアンセ
4. 交響曲 第4番 嬰ハ短調 作品21 第4楽章:アニメ
5. 葬送歌 作品9
Albéric Magnard - Symphony No. 4 Op. 21 - III. Sans lenteur et nuancé (1/2)