yuki-midorinomoriの日記

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『リヒテル・イン・イタリー』。はたしてリヒテルって…。

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Sviatoslav Richter plays Schumann Papillons Op.2

          

リヒテル(Sviatoslav Teofilovich Richter、1915 - 1997)のシューマン。町の図書館で借りてきたアルバムの『リヒテル・イン・イタリー』。リヒテルの好さが私にはいまいちよく分からないのだけれど。

かつて!一時代の政治的ロマンであった社会主義国の、その鉄のカーテンの向こうより伝説的なベールのもと、称賛ヨーロッパに響き渡って名声華やかであったピアニスト、リヒテル。その伝聞の内にあったソ連を代表するピアニストの、自由主義圏ヨーロッパでのお披露目コンサートライヴ録音。

【「このレコードは、リフテル(注―アルバム出された当時の表記)がもっとも得意とするシューマンの演奏を集めた点でも特筆に値するものがある。英グラモフォン誌上でロジャー・フィックスはつぎのように評した。≪リフテルのシューマンは、ほかに比肩できるピアニストはいない。彼の驚嘆すべきヴィルトゥオシティと感情にあふれた詩的表現は、ともにシューマンの最良のピアノ曲において不可欠の要素であり、その見事な演奏は抵抗しがたい感銘に満ちている≫。
 これは、シューマンのレコードでも特筆に値する以上に、世紀のレコードというべきであろう。」】(同梱解説より)

斯く、最高賛辞が贈られている。

けれど、これらは一時代の人類平和の政治理念を具現するとされた「社会主義国」の向こうからやってきたロマンの響きを、イデオロギッシュに、しかもライヴで聴いたという評言に過ぎないのではと言いたくなる。

こんにちから言えば技術的、時代的制約のもと残された潤いのない拙い、旧時代の(録音)音源からは到底≪驚嘆すべきヴィルトゥオシティと感情にあふれた詩的表現・・・その見事な演奏は抵抗しがたい感銘に満ちている。・・・シューマンのレコードでも特筆に値する以上に、世紀のレコードというべきであろう≫とは私の拙い耳には聴こえてこないのだけれど。



Claudio Arrau plays Schumann Papillons Op. 2


Martha Argerich plays Robert Schumann - Piano Sonata No. 2 in G Minor, Op. 22





Sviatoslav Richter ‎– 『リヒテル・イン・イタリー Richter En Italie』

1.蝶々(パピヨン)作品2 Papillons - Op.2
2.ピアノ・ソナタ 第2番 ト短調 作品22 Sonate N°2 En Sol Mineur
3.ウィーンの謝肉祭の道化 作品26 Carnaval de Venise