yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

ドローン(持続低音)と電子変容されたバイオリンの揺らぐ音色の瞑想的世界

イメージ 1

      Takehisa Kosugi - Wave Code #e-1" (edit.) http://www.youtube.com/watch?v=uVFTFRXKKGY
      (audio) 小杉武久 - マノ・ダルマ '74 (extract) from "Catch-Wave" (1974) http://www.youtube.com/watch?v=7pGijXIx3YQ&feature=related


ジョン・ケージ、デービッド・チュードア、マースカンニングハムらと共演の経歴を見れば大体その音楽に対するポジションが分かるでしょう。1969年タージマハール旅行団なる即興演奏グループを結成。その創り出される音には当時カウンターカルチャーにブームといえるインド音楽サイケデリック瞑想世界の傾斜が色濃く感じられる、そのせいか一般の音楽シーンに受け入れられることとなた。シタールの音色を感じさせる、しかしそれは電子的に変化変容されて出されていたバイオリンの音であり。演奏中つねに持続低音が鳴り続け。その上にたゆたう如くゆらぎながらそのバイオリンの電子変容された音色が演奏され、声が瞑想的に読経するが如く重ねられる。まさにインド・東洋的感性の世界でもあった。ここにご紹介するアルバムはその即興演奏グループを率いる小杉武久のソロアルバムで<キャッチウエーブ>とタイトルされている。極めてシンプルな高周波発振器等を使ったライブエレクトロミュージックである。もちろん小杉武久一人での録音演奏である。基調はタージマハール旅行団とほぼ同じであろうが、ここにはもっと音との無心とも言える電子機器が投げ返す変容とのやり取りがある。「光速の波が音速の波になり、音速の波が光速の波になる。」「意識が資産として所有したものを無意識の無産の状態に絶えず投げ返すこと、そのような意識と無意識の間のキャッチボール。永久の無産革命そのプロセスの<メタ意識>としてのインプロヴィゼーション<キャッチウエーヴ>」とある。おすすめです。