yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

ピエール・ブーレーズの無調の知性が創り出す厳しい美とはかくや?

イメージ 1

ストックハウゼン、ルイジ・ノーノ、ルチアーノ・ベリオ、これらの作曲家達に、割って入るのがピエール・ブーレーズと言うところだろうか、指揮者として、とりわけストラビンスキーの「火の鳥」、「春の祭典」、の演奏には感動した記憶が鮮明だ。誰しもが圧倒されるあの変拍子での圧倒的にダイナミックな箇所には生命力、躍動感に満ち溢れて非常に優れた演奏だと聞き入ったものです。ちなみに現在活躍の後世代の指揮者のものにはロック等の影響か、勘違いしてるんじゃないのと言いたくなるような大仰な演奏と私には思えるものが多い。ところで、その様に優れた指揮者としてのブーレーズの印象が強いが、現代の作曲家としても数多くの作品を残している。私には代表作と言われている「ル・マルトー・サン・メートル」や「PLI SELON PLI」よりも、このピアノ曲<SONATA>の方が、この作曲家に少なくとも私には理知的と感じている側面が鮮明に出ているのではと思っています。非常にくっきりとした構造の美とでもいう堅固なものを感じさせ、この上なく引き締まった緊張感溢れる優れた現代のピアノ曲だと思うのですが。いちど、古典の名曲、大作曲家の作品だけでなく現代の作品にも耳を傾けてください。この前も言ったことだけど、何気なく耳に入ってくる音楽にはハッとさせる美しさ、感動を感じることが多い。それはベリオのピアノソナタだったのだけれど、その作品をきいたのはそうした通勤途上の車中で聞いたのがはじめてであったのだが、それもいい作品と思えた。残念ながらベリオ作品は媒体を所持していないのでそれっきりの感動であった。