yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

哀しくも美しいトマゾ・ジョヴァンニ・アルビノーニの『弦楽のためのアダージョ』ほか

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Tomaso Albinoni – Adagio

           

今日もまた、サッカーワールドカップ日本代表の一次リーグ敗退にかこつけいっぷく気分である。一勝する事もできずの敗退には正直、気分はなはだよろしくない。縦への速攻と失敗を恐れないアッグレッシブさ、接触とタマギワの強さ、スピード、高さ、言えばきりなく、みな備えることはできない相談であるだろうけれど。それにしてもすべてが動いている展開の中での判断の一瞬の躊躇、甘さに、数多く見られたミスの要因と指摘できはしないだろうか。それをジーコ監督は個々の力、創造力といっているのであろう。目指すところは間違いはない。どう今後創り上げていくかだろう。幸いにしてJリーグの興隆で若い世代が目白押しである。今の代表メンバーも殆んど入れ替わるぐらいの人材は豊富であると私は思っている。次期監督と目されているジェフ千葉オシム監督のそれこそ徹底的に走るサッカーをベースにした高度な戦術サッカーの練成が次期日本代表に期待されるところだろう。さて聊かの気落ちを静める意味でも今回は私の唯一所有するイタリア・バロック音楽の作曲家トマゾ・ジョヴァンニ・アルビノーニ・Tomaso Giovanni Albinoni(1671-1751)のアルバムである。ご存知のようにアンソニー・パーキンス主演のオーソン・ウエルズ監督1963年の映画「審判」(カフカ原作)のバックに流れて印象深くされておられることだろう。もちろん斯く言う私がそうであった。そう『弦楽のためのアダージョ』である。パイプオルガンのゆるやかな通奏の響きに弦楽の哀しくも美しいメロディーが奏でられる。訳け分からぬ不条理におかれた人間の心の奥底になにものかへすがるおもいで救いを求める存在の悲痛。染み入る音楽であった。哀しみと切なさは人間の存在摂理かのようにゆるやかに祈り奏でられる。この余りにも有名な『弦楽のためのアダージョ』であるが、これは≪1945年にレモ・ジャゾット Remo Giazotto がドレスデン国立図書館の廃墟の中で偶然に発見した、トリオ・ソナタの緩徐楽章の断片から「復元」されたものと言われている。≫(WIKIPEDIA)そうである。この曲以外にこのアルバムに収録されている「CONCERTO」『SINFONIA』「SONATE」などのこれらのアルビノーニの器楽曲を≪ヨハン・セバスチャン・バッハが非常に関心を持っていた。バッハは、アルビノーニの主題によるフーガを少なくとも2曲遺しており、しかも、しばしば学生の和声法の実習において、アルビノーニのバス課題をよく利用した。≫(WIKIPEDIA)とあるように単に明るく澄んだ美しさと祈りに満ちたバロック音楽という以上の完成度をそれは持っているのであろうか。すくなくともヴィヴァルディの『四季』よりも品よくふくよかで、穏やかな美しさの聴けるバロック音楽であるだろう。