yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

中央アジアのエキゾチックで魂深く野性的な情熱の奔逸を聴く『Music from Tajikistan・Gerogia・Azerbaijan・Armenia』

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神秘性深くもつグルジアのギア・カンチェリも、その範疇にはいるのだろうけれど、おおむねエキセントリックで荒々しく野性的な情熱の奔逸は凄まじくまことに魅力たっぷりである。この中央アジアエリアは民族音楽での興趣尽きぬエリアであることは、関心お持ちの方にはすでにご承知のことと思いますがなにやら日本人の感性に、琴線に触れるものがある。節回し、コブシの利かせ方などを聴くと堪らない気分になる。以前通勤の車中で数ヶ月に亘てNHK第二の教養講座の、タイトルは忘れたが小泉 文夫(1927-. 83)門下生の女性民族音楽学者、草野妙子さんのそれを聞いていたおり、番組中流された現地での採録テープを聴いて、自動車を止めてまで感動に聞き入った思い出がある。それほどにこのエリアの音楽情緒はわれわれの胸に来るものがある。さて、此処には西洋音階で創られたオーケストラ作品が収められているのだけれど、もちろんひじょうに民族趣の芬々とするいわゆる根っこをもった聞きやすい作品であると同時に、この異国情緒・エキゾチズムが情熱的に奏でられるのである。まことストレートに楽しめる作品である。悲劇的なアルメニア人虐殺の歴史を持つアルメニアの作曲家Awet Terteryan(1929-1994)の『Symphony no.3』の凄まじい土俗のエネルギーの奔流を第4楽章で聴くことになるだろう。また同様のバイタリズム満ちた興趣をタジキスタンのBenjamin Yusupov(1962-)による『Nola』で味わうことだろう。大地の記憶する愛と悲しみ、喜びを厚みのあるオーケストレーションで奏でるアゼルバイジャンのFikret Amirow(1922-1984)による『Gulistan Bayaty Shiraz』。そして比較的その名を知られているグルジアのギア・カンチェリGiya Kancheli(1935-)の『…a la Duduki』も奥深さと秘めた情熱で引き締まった作品となっている。CD2枚組みのアルバム。民族派の音楽を好みとする人にはお薦めです。なにやら地理の知識のネット仕入れに時間がかかったブログになってしまった。しかしこのエリアは歴史も深く民族の坩堝でもあるがゆえにひじょうに興味魅かれることもあり、労厭わず自らの知識の仕込みということもあり参考ネットページを記した次第です。