yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

寡黙にして美しいインテリジェンスなジャズピアノ。ジョン・ルイスデビュー33年目にしての初ピアノ・ソロ『素描』(1976)

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           カミーユピサロCamille Pissarro (1830-1903)
         ロードシップ・レイン駅 Lordship Lane Station(1871)

Django – John Lewis

       

今日もきのうに続いてジョン・ルイスのピアノ・ソロ。この『素描』(1976)とタイトルされたアルバムは彼が単身来日したときに日本で吹き込まれたもので、まったくの日本独自の企画制作によって出されたものとのこと。しかもこのソロアルバムがジョン・ルイスにとっての、初めてのソロアルバムということである。1943年にジャズピアニストデビューして33年目にしての遅きに出された記念すべきソロパフォーマンスである。端正にして品あるピアノと簡潔と<間>に独自世界を提示する彼のピアノは、知と情のバランスの取れたパフォーマンスで聴く者を穏やかに包んでくれる。確かな構成知でさりげなくインプロヴァイズされるフレーズは、それゆえありきたりのものでなく秘めた知的美しささえ感じさせる。寡黙にして美しいインテリジェンスなジャズピアノもそう多くは無い。