yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

わけ分からぬ人たち、イタリア・アヴァンギャルド<ZAJ>の『JOHN CAGE』(1973?)

イメージ 1

ところ変われば品変わるというけれど、この今回取り上げるアルバムはイタリア・CRAMPSレーベルより出された現代音楽シリーズのうちの一枚『JOHN CAGE』(1973?)。このアルバムは、≪ジョン・ケージの影響のもとニューヨークのフルクサス運動に呼応するように64年に結成されたイタリアのアヴァンギャルド・アート集団 'ZAJ'≫のメンバー、Juan Hidalgo,Walter Marchettiほかのメンバーが制作したもので、またパフォーマーとしても参加している音盤。以前もわけ分からぬままにこの二人の音盤を取り上げたけれども、今回も同様である。この音盤中まともにそれなりに付き合って聴けるのはケージ初期のピアノ音楽『Music for Marcel Duchamp』(1947)だけといってもいいくらいである。『Music for Amplified Toy Pianos』(1960)から、はやおかしくなる。夜店でよく聴く竹筒の先に風船が着いており、膨らんだ風船がしぼんで吐き出す空気圧で音が鳴らされる玩具のような音が突拍子もなく鳴らされる。たぶんWalter Marchettiがパフォーマンスしているのだろう。というのも先のブログでの彼の紹介音盤にあった楽器の音でもあるからだ。しょうじき<?>である。彼らにその楽器と音の必然性なぞ聞くのがそもそも野暮なことなのだろう。要するに恣意性、無根拠でしかないはずだから。それにしても・・・・である。それにくわえて驚くことに、デュシャンの<泉>と名づけられた芸術作品!?の便器ともども語り継がれることだろう、かの歴史的ハプニング、『4分33秒』(1952)がパフォーマンスされているのだ。このレコードで!である。何をかいわんやである。それもご丁寧に、30秒、2分23秒、1分40秒ときちっとタイムスケデュールされているのだ。これって何?といいたくなる。以前ケージのレコードを聴いていて、鳴っているノイズがレコードのスクラッチ、傷等のものか、収録音なのか分からず、聴いていて我ながらニヤッとした事がある。又プレーヤーがオートマチックでなくて、すでに終わっているのにアームが戻らず、いつ果てるともないエンドレスの、レコード針が奏でる摩擦音を聴いていた事があり、これこそジョン・ケージやと一人合点していたこともあった。こうした私の体験のほうが4分33秒だといいたくなる。ケッサクなのが立派なタイトルがついている最終曲『Sixty-Two Mesostics re Merce Cuninngham』(1972)。ひとりのいちびり男の、ひとり遊びの声楽ソロ作品というのがふさわしいキテレツさである。用足しでよく聞くような気張ったり、唸ったり、叫んだり、へど吐き出すような音まで、まさに精神の病の表出のような意味成さぬ声音・嬌声のオンパレードである。おおイタリア!????で終わること受けあいの、正直私にはわけ分からぬ人たち、イタリア・アヴァンギャルド<ZAJ>であった。


フルクサス(Fluxus、流動・流転を意味する"flux"に由来する) は、1960年代、視覚芸術と音楽を中心に、映像、文学、演劇などあらゆる形態の芸術を混合させて活動した前衛芸術運動
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AB%E3%82%AF%E3%82%B5%E3%82%B9
http://ja.wikipedia.org/wiki/Category:%E3%83%95%E3%83%AB%E3%82%AF%E3%82%B5%E3%82%B9



Juan Hidalgo、マイブログ
http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/25645890.html

Walter Marchetti、マイブログ
http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/25850542.html