yuki-midorinomoriの日記

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ピアノ連打のドローンとホーン楽器の倍音で土俗・民俗的な古層の神秘性を感じさせる『NUOVA CONSONANZA』のグループインプロヴィゼーション

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Azioni II Gruppo di improvvisazione Nuova Consonanza

           

イタリアのアコースティック楽器を使っての即興演奏グループ、ヌーヴォ・コンソナンツァNuova Consonanza 。
このグループの創立者 Franco Evangelisti (1926-1980)よりも、マカロニウェスタンなどの映画音楽、また最近ではNHK大河ドラマ「武蔵」の音楽を担当して有名なトランペッターでもあるエンニオ・モリコーネEnnio Morricone(1928-)がメンバーということで興味を持ったのが、そもそもの始めであった。
モリコーネは≪1585年にローマ教皇シクストゥス5世により、聖女セシリアと教皇グレゴリウス1世を記念して教皇領に創設された音楽教習所を前身としている。≫というとんでもなく由緒ある(WIKIPEDIA)ローマの聖チェチーリア音楽院を修学している。
れっきとした現代音楽作曲家でもあるけれど、いっぽうイタリアでの映画音楽を数多く手がけており、というより今やその道のほうでの大家としての地位を得ている。
メンバー6人のうちEvangelistiとMorricone、それにEgisto Macchiの3人が1926年1928年の生まれという構成であり、またアコースティック楽器でのパフォーマンスのせいか、ひじょうに熟達の落ち着いたインプロヴィゼーションとなっている。
圧巻はやはり、B面のイタリア作曲界孤高の韜晦せる作曲家ジャチント・シェルシGiacinto Scelsi(1905 - 1988)へのオマージュとされているパフォーマンスだろう。
ピアノの連打音の響きのドローンの上になされる、ホーン楽器などの即興が土俗・民俗的な古層の神秘性を感じさせる倍音の響きを旨として展開されているのが、いっそう、精神の古層の揺らぎとでもいえるシェルシ的世界を感じさせ、やはり魅かれるものがある。
このアルバム、グループインプロヴィゼーション『NUOVA CONSONANZA』はこのパフォーマンスにつきるといってもいいほどの素晴らしさである。



Franco Evangelisti, Proiezioni Sonore for solo piano




エンニオ・モリコーネ、ホームページ(TOPで美しい音楽が流れています。)
http://www.enniomorricone.it/




ジャチント・シェルシ、関連マイブログ――
http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/22303208.html
http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/26491742.html