過剰と空疎からは無縁な十二音音楽の旋律の美しさルイージ・ダッラピッコラとふくよかで艶やかなその豊かな音色のブルーノ・マデルナ。
ルイージ・ダッラピッコラLuigi Dallapiccola
さて今日は、イタリアの作曲家。すでに故人であるけれど、重要な作曲家を取り上げよう。イタリアで最初に12音音列技法を使って作曲したと言われているルイージ・ダッラピッコラLuigi Dallapiccola（1904 - 1975）と、現代音楽の紹介演奏活動で指揮者としても業績多大であった、作曲家ブルーノ・マデルナBruno Maderna（1920 - 1973）の二人の作品が収めれれているイタリア盤である。若死にと知ってはいたけれど、５３才であったとは。惜しいことではある。彼は好きな作曲家のうちの一人であった。潤いのある、艶やかな、ふくよかな感じさえする、その豊かで多彩な音色が殊のほか好みであった。これはダッラピッコラにもいえることなのだけれど、艶やかに歌うのだ。≪抒情詩調の十二音音楽≫（WIKIPEDIA）とダッラピッコラの作品が評されているように、マデルナも美しさにおいて際だっている。そのせいか、彼の名が冠せられたアルバムが目に留まれば手をのばしてみたものだ。それほどに魅力ある音色を感じさせる作品を発表している。生年がイタリア現代音楽を後年象徴することとなるルチャーノ・ベリオ（1925－2003）より５才上であり、ルイジ・ノーノ（1924－1990）より年上ということもあり、同志でもあり兄貴でもあった。さてところで≪彼が受けた最大の影響は彼が1930年代に出会った新ウィーン楽派、とりわけアルバン・ベルクとアントン・ヴェーベルンであろう。その技法を用いて作曲をした最初のイタリア人であり、イタリアで最初の支持者であり、より叙情的・調的なスタイルを可能とするセリー音楽の技法を発展させた人物である。≫（WIKIPEDIA）といったように、かたやのルイージ・ダッラピッコラは新ウイーン楽派の影響をメロディアスな美しさにおいて体現するイタリアでの先覚者であった。ダッラピッコラの作品に見られる十二音列を使った旋律的な美しさは、ベルクなどとは違った美しさであり、親しみを感じさせる。反ファシズムの政治的シンパシーを背後に、時代的な政治の動向とのせめぎ合
う緊張感と旋律的な美しさの拮抗が作り出す作品世界はことのほか魅力である。過剰と空疎からは無縁な旋律の美しさである。ダラピッコラを師とする作曲家にはベリオがおり、ゼフスキーがいる。だがゼフスキーはといえば≪ダッラピッコラは趣味が合わないとみるや否や、即刻首にしたという。≫（WIKIPEDIA）だそうである。ま、その作り出す音を聞けば納得しないでもないけれど。どちらにせよ、このダッラピッコラとブルーノ・マデルナの作品はその音作りにおいて新ウイーン楽派のものとは違う感興をもたらすものであり、一般的には、こちらの方が十二音列作品に親しみを持つのではないかとも思われる。そうした意味で、推奨盤としたいところだ。収録曲はルイージ・ダッラピッコラの『THREE QUESTIONS WITH TWO ANSWERS』(1962)とブルーノ・マデルナの死の前年に作曲された『AURA』(1972)の2作品。
さて今日は、イタリアの作曲家。すでに故人であるけれど、重要な作曲家を取り上げよう。イタリアで最初に12音音列技法を使って作曲したと言われているルイージ・ダッラピッコラLuigi Dallapiccola（1904 - 1975）と、現代音楽の紹介演奏活動で指揮者としても業績多大であった、作曲家ブルーノ・マデルナBruno Maderna（1920 - 1973）の二人の作品が収めれれているイタリア盤である。若死にと知ってはいたけれど、５３才であったとは。惜しいことではある。彼は好きな作曲家のうちの一人であった。潤いのある、艶やかな、ふくよかな感じさえする、その豊かで多彩な音色が殊のほか好みであった。これはダッラピッコラにもいえることなのだけれど、艶やかに歌うのだ。≪抒情詩調の十二音音楽≫（WIKIPEDIA）とダッラピッコラの作品が評されているように、マデルナも美しさにおいて際だっている。そのせいか、彼の名が冠せられたアルバムが目に留まれば手をのばしてみたものだ。それほどに魅力ある音色を感じさせる作品を発表している。生年がイタリア現代音楽を後年象徴することとなるルチャーノ・ベリオ（1925－2003）より５才上であり、ルイジ・ノーノ（1924－1990）より年上ということもあり、同志でもあり兄貴でもあった。さてところで≪彼が受けた最大の影響は彼が1930年代に出会った新ウィーン楽派、とりわけアルバン・ベルクとアントン・ヴェーベルンであろう。その技法を用いて作曲をした最初のイタリア人であり、イタリアで最初の支持者であり、より叙情的・調的なスタイルを可能とするセリー音楽の技法を発展させた人物である。≫（WIKIPEDIA）といったように、かたやのルイージ・ダッラピッコラは新ウイーン楽派の影響をメロディアスな美しさにおいて体現するイタリアでの先覚者であった。ダッラピッコラの作品に見られる十二音列を使った旋律的な美しさは、ベルクなどとは違った美しさであり、親しみを感じさせる。反ファシズムの政治的シンパシーを背後に、時代的な政治の動向とのせめぎ合う緊張感と旋律的な美しさの拮抗が作り出す作品世界はことのほか魅力である。過剰と空疎からは無縁な旋律の美しさである。ダラピッコラを師とする作曲家にはベリオがおり、ゼフスキーがいる。だがゼフスキーはといえば≪ダッラピッコラは趣味が合わないとみるや否や、即刻首にしたという。≫（WIKIPEDIA）だそうである。ま、その作り出す音を聞けば納得しないでもないけれど。どちらにせよ、このダッラピッコラとブルーノ・マデルナの作品はその音作りにおいて新ウイーン楽派のものとは違う感興をもたらすものであり、一般的には、こちらの方が十二音列作品に親しみを持つのではないかとも思われる。そうした意味で、推奨盤としたいところだ。収録曲はルイージ・ダッラピッコラの『THREE QUESTIONS WITH TWO ANSWERS』(1962)とブルーノ・マデルナの死の前年に作曲された『AURA』(1972)の2作品。 ブルーノ・マデルナBruno Maderna
Bruno Maderna: Aura (1972) Prima parte
ルイージ・ダッラピッコラ（Luigi Dallapiccola, 1904 - 1975）は、イタリアの作曲家。姓はダルラピッコラ、ダラピッコラとも表記する。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%BB%E3%83%80%E3%83%83%E3%83%A9%E3%83%94%E3%83%83%E3%82%B3%E3%83%A9
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%BB%E3%83%80%E3%83%83%E3%83%A9%E3%83%94%E3%83%83%E3%82%B3%E3%83%A9
ブルーノ・マデルナ（Bruno Maderna, 1920 - 1973）はイタリアの現代音楽の作曲家・指揮者。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%8E%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%83%87%E3%83%AB%E3%83%8A
ブルーノ・マデルナ インタヴュー抄録
フレデリック・ジェフスキー Frederic Rzewski アメリカ合衆国の作曲家・ピアニスト。1938年4月13日生まれ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%87%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%95%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%BC
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%8E%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%83%87%E3%83%AB%E3%83%8A
ブルーノ・マデルナ インタヴュー抄録
フレデリック・ジェフスキー Frederic Rzewski アメリカ合衆国の作曲家・ピアニスト。1938年4月13日生まれ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%87%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%95%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%BC
アルド・クレメンティ(Aldo Clementi,1925年 - )はカタニア生まれの、イタリアの作曲家。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%89%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%AC%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%86%E3%82%A3
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%89%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%AC%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%86%E3%82%A3
