yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

会津八一のうたで春の訪れをおもう。

イメージ 1暖冬での陽気ゆえ、梅をとおり越して桜かとまで云っていたのに、ここ最近の寒の戻りにいささか体も心も縮こまり意気上がらない。わが町の図書館のリサイクル図書として放出された文庫本である会津八一の『自註鹿鳴集』(新潮・文庫)をパラパラと拾い読みしていて目に留まった会津八一の歌、それも春の訪れをいにしえの奈良に歌ったもの一首

    ならざか の いし の ほとけ の おとがひ に
    こさめ ながるる はる は き に けり

があった。しかし、この歌一首ではあまりにも寂しいブログで終わりそうなので、つぎの二首をピックアップして今日は終えたいと思う。すべて拾い読みからです。思わぬ一瞥の出会いも新鮮である。ひょっとイメージ 2してそれは下賜かもしれないではないか。
  
    おほてら の まろき はしら の つきかげ を
    つち に ふみ つつ もの を こそ おもへ

    ひとり きて わが つく かね を ぬばたまの
    よみ の はて なる ひと さへ も きけ