溌剌清新アヴァンギャルドななか歌心、遊び心の顔のぞかせるユージン・チャドバーンの処女作品集『Volume One Solo Acoustic Guitar』(1975)。
今日はどうした事か、頭が一向に回転しない。お疲れさんなのだろう。という事で、たまたま目に留まったレコードを取り上げるにとどめておこう。イギリスの希代のアヴァンギャルドなギタリスト、故デレクベイリー Derek Baileyの影響を受けたといわれているアメリカのギタリスト、ユージン・チャドバーンEugene_Chadbourne (1951- )。ルーツがアメリカのジャズ、ロックということで、アヴァンギャルドななかにも、なにやら歌心、遊び心が顔をのぞかせて幾分かの了解の範囲にある。ハートは元来ウオームなのだろう。この取り上げたレコード『Volume One Solo Acoustic Guitar』は1975年録音とあるから、24才の作である。あらゆる奏法(ピアノでよくある、物を弦にはさんでのプリペアド・ギター等々)の試みがなされており溌剌清新といったところか。シカゴ派のAACMと交流があるらしく、現代音楽への志向性をもつ奇才アンソニー・ブラックストン Anthony Braxtonへ献呈された作品がある。タイトルからしても、又彼のオフィシャルサイトでのDISCOGRAPHYで確認したところでもいっとう最初の作品集とのことである。ジャケットデザインもシンプルで、いかにもアンダーグラウンドな風情でいい。