yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

葉加瀬太郎と仲道郁代両氏推薦の「我が家で楽しむクラシックCD」(日経インテレッセより)。

Clarinet Trio in a minor op.114 by Brahms (1st movement)

      

イメージ 1 イメージ 2新聞折込の、掲載広告で成り立っているような簡単な冊子を所在なげに読んでいて、「我が家で楽しむクラシックCD」なるタイトルの見開きページの記事が目にとまった。ヴァイオリニストの葉加瀬太郎と、ピアニストの仲道郁代の二人が、お薦めのクラシックCDをあげている内容のものだった。へそ曲がりなゆえか、ふだん名曲案内とか、音盤レビューなどに目を通すことはあまりない。要するに音楽は音を聴かないと話しにならないという単純な理屈だけれど。私自身この音楽ブログで、そうした類いのいっしゅ、音楽紹介、レビューの記事を書いておりながらいい加減なことだとは思う。それなりの理由があって取り上げられているのは分かるのだけれど人それぞれの好みというのもあるから、それらを信じて手に入れ、聴いてみたものの<?>で終わるのも少なくないはず。やはり、いつも言うことだけれど、予期せぬ、思わぬ出会いで心に響くということがままあるように、このような体験が本当は大事なのだろう。もっともそのためには、なんとはなしの無意識のうちに普段からアンテナを張っていることが肝要なことのようだけれど。前置きはともかくピアニストの仲道郁代は<朝目覚めたら>モーツアルト「ディベルティメント」、<家事をしながら>ラヴェル弦楽四重奏曲」、<昼間に一人でお茶を楽しみながら>ショパンの「夜想曲ノクターン)」、<子どもと一緒に>リムスキーコルサコフシェエラザード」、<夕食後くつろぎながら>グリーグ「抒情小曲集」を上げていた。いっぽう、ヴァイオリニストの葉加瀬太郎は<朝目覚めたら>グリーグペールギュント朝」、<家事をしながら>プッチーニラ・ボエーム」、<昼間に一人でお茶を楽しみながら>ヘンデル「ヴァイオリン・ソナタ」、<子どもと一緒に>はサンサーンスの「動物の謝肉祭」、そして最後に<夕食後くつろぎながら>はブラームスの「クラリネット五重奏曲」とあった。二人ともグリーグの作品を上げており、しかも二人が<夕食後くつろぎながら>にピックアップしているグリーグ「抒情小曲集」とブラームスの「クラリネット五重奏曲」へのお薦めのコメントが、いっそう聞きたくなるような気をおこさせる。グリーグ「抒情小曲集」へのお薦めコメントは、≪日々の生活を音で綴った、日記のような作品集。吹き渡る風、季節の訪れなど、北欧の自然や、そこに暮らす人々の悲喜こもごもを感じさせてくれる。≫とあった。今年はグリーグの没後100周年であるそうだ。そのことがあって両者がグリーグを取り上げている訳ではないと思うが。さてヴァイオリニストの葉加瀬太郎ブラームス「クラリネット五重奏曲」へのお薦めのコメントは≪一人で酒を飲みながら、物事を深く考えたいときに聴く音楽。クラシック音楽の中でももっとも内省的で完成されていると思う。ブラームスが人生をかけた美学の集大成のようで、僕にとってはとても必要な曲。≫とあった。私もこの記事に同感である。以前マイブログでもこの曲を取り上げた。素晴らしい音楽であり、至福のときを迎えること必定の室内楽音楽だと言い募ることに迷いはない。さてこのリストを目にされての印象はどうだろうか。