yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

ピーター・ガブリエル『ピーター・ガブリエルⅣ』(1982)。インテリジェントに躍動するエスニック・リズムサウンドに目を啓かれる。

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Princess Mononoke ~ Peter Gabriel - "Rhythm of the Heat"

       

イメージ 2私にとって、ピーター・ガブリエルPeter Gabriel(1950-)は「レッドレインRed Rain」であり「スレッジハンマーSledgehammer」である。申し訳ないことだけれど、熱心なファンではなくてビッグヒットのみを聴いただけに過ぎないので当然といえば当然であるけれど。ともかくピーター・ガブリエルの音楽を知ったのは驚きだった。それはNHK・FMでのロック音楽の特集番組でだった。一昔前のことで、たぶん記憶に間違いがなければ大貫憲章が担当・進行役だったはずだ。そこでゲスト(名前を度忘れして不明)とのやり取りで、シンセサイザーでの音作りで興味深く感心するロックミュージシャンとして上げられたのがピーター・ガブリエルであった。そこで紹介として流されたのが「レッドレインRed Rain」だった。それは、なんとロックはここまで来ているのか!との驚きだった。時あたかも、音楽に物憂い反応しか感じなくなって、感性すり減り音盤蒐集から、したがってフリージャズや現代音楽から遠ざかりつつある頃だった。その生き生きとしたダイナミックでパワフルなロックのエネルギッシュなサウンド、熱気に目が啓かれたのだった。ロックの世界のほうがテクノロジーに対して遥かに意識的であった。またエスニックサウンド、リズム(それらは政治的な現実世界への共感、関心であり、多様性への係わりともいえる)に対してもクラシック畑より感性は開かれており躍動していた。聴いてる方が赤面するようなチンケなエスニックな現代音楽のつまらなさと比べ浮き立つ開放感があったのだった。そこで更にということで買ったCDが今日取り上げる『ピーター・ガブリエルⅣ』(1982)だった。このアルバムに通底しているエスニック・リズムサウンドの、まことに知的でありつつ、しかも躍動する開放感は魅力あるものだった。これからはロックだ!と思ったものだった。この世界へと才能は流れているのだなとの思いがしたものだった。このCDに収められている「The rhythm of the heat」はそのことを如実に感じさせる作品であり、YOUTUBEに面白い動画があったので貼り付けて共に愉しみたいと思ってこの稿となった次第。