yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

モーリス・ラヴェルの『夜のガスパール』。その表情豊かな音、色艶鮮やかな音たちを奏でる完璧なまでのマルタ・アルゲリッチのピアノ。

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Ravel, Gaspard de la Nuit - I. Ondine (Martha Argerich)

            

イメージ 2先ほど、サッカー日本代表とエジプト戦が終わった。4-1の快勝。先ずはめでたしである。大久保、前田の両フォワードが3ゴール奪う活躍で観ていて気持ちのいい試合だった。やはりフォワードが点を取る試合は気持ちがすっきりする。来年初頭から始まるワールドカップ予選の健闘を祈りたいものだ。それに今日は深夜から北京五輪へ向けてのサッカー最終予選の天王山、2位につけている中東カタール戦がおこなわれテレビ放映がある。しかし此方は深夜ということもあり到底つきあえないので、朝のニュースでの朗報を期待しよう。さて本題の音楽ブログ。ブログに投稿すべくよく利用させてもらっているわが町の図書館で、これはと思うCD、もちろん私の好みに過ぎないのだけれどだんだん数少なくなってきた。もっとも、いまのところ私の興味の対象外で食指が動かないだけで、棚には多くの名曲古典が並べられてはいることは断っておかなくてはいけないだろう。そんななか、ジョゼフ=モーリス・ラヴェルJoseph-Maurice Ravel(1875 - 1937)の『夜のガスパールgaspard de la nuit・アロイジュス・ベルトランaloysius bertrandの散文詩によるピアノのための3つの詩』イメージ 3ピアノ演奏はマルタ・アルゲリッチMartha Argerich(1941 - )のCDを借りてきた。あくまでも私だけのことだけれど、ラベルはドッビュシーの影に隠れ今まであまりまじめに聴いてこなかった。二番煎じなどとは毛頭思っていないけれど、何故かあまり聴こうとはしなかった。それは≪ラヴェルの作品はより強く古典的な曲形式に立脚しており、ドビュッシーとは一線を画していた。≫(WIKIPEDIA)と言ったようなこともあったのかもしれない。ジャズ的フレーズ、リズムなどが聴こえてくるのが疎ましかった。軽い感じがしたのだった。しかしいつものように、出勤途上の車中のNHK・FMから流れていた曲が、途中からゆえ何の曲か分からなかったのだけれど、耳そばだてずにはおけないほどすばらしい三重奏の曲が聴こえてきた。もう殆んど終わりかけのときだった。で、それはラベルの「ピアノ三重奏曲」ということだった。音の色艶がすばらしかったのだ。これぞ室内楽の醍醐味と言った感じだった。ラヴェルってこんないい作品を書いているのかとの印象をその時持った。それが今日の『夜のガスパール』を借りてきたきっかけでもあった。表情豊かな音、色艶鮮やかな音たち、作品もさることながら、アルゲリッチの完璧といいってもいいくらいのピアノにはしょうじき見直した。もうまったくすばらしいとしか言いようのないピアノの色香と芸術性。ここではテクニックの完璧さが鋭さとして、えてして気に触るエキセントリックなイメージは完全に払拭されて滑らかないいピアノが鳴っている。このアルゲリッチはいい。ラベルがいいのかアルゲリッチがいいのか?すばらしい『夜のガスパール』であり、見事なアルゲリッチだ。