yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

ラヴィ・シャンカールとアリアクバルカーン『IN CONCERT・1972』。インド音楽と70年前後のカウンターカルチャー。

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Ravi Shankar - Raga Anandi Kalyan

           

アメリカ人は自由を証明するためなら殺人も平気だ。個人の自由についてはいくらでもしゃべるが、自由な奴を見るのは怖いんだ・・・」(「イージー・ライダー」)

Easy Rider trailer


イメージ 2最近はインド音楽、とりわけシタールでの演奏などメディアなどでどう取り上げられているのだろうか。あまり聞いたり目にしたりしないように思えるのだけれど、どうなのだろう。なぜか私にはインド音楽といえば、連想的に1969年公開の傑作映画『イージー・ライダー(Easy Rider)』が思い出される。たぶんそれは、(反社会的)ドラッグ、開放的な性など≪伝統・制度などの既成の価値観に縛られた社会生活を否定することを信条とし、また、自然への回帰を提唱する≫ヒッピー(英:Hippie)など≪自然と愛と平和と芸術と自由≫を標榜、是とするカウンターカルチャーのうねりともいえる社会文化現象のなかで、ある種、神秘的な宗教観念を漂わせて、反西洋文化を象徴するものとしての瞑想的なインド音楽煙燻るなか弾奏されているシーンが見られた所為なのかもしれない。たぶんこの映画のなかにもあったのでは?さだかではないが。事実、現代音楽シーンでもインド音楽に影響を受けた作品、グループの動きなど顕著なものがあった。とりわけドローン音楽で大きな影響を与えたラ・モンテ・ヤング La Monte Young(1935- )などがすぐ思い出される。拙ブログにても≪ドローン(drone)で名にし負うミニマルの祖、ラ・モンテ・ヤングの『THE THEATRE OF ETERNAL MUSIC』(1973)≫と題して取り上げた。またポップスでのビートルズジョージ・ハリスンインド音楽も思い出される。只今現在でも区切りのない静かなうねりをともなったドローン(持続音)が通奏そうされると、とたんに、なにやら瞑想的な癒される心持になるのも不思議といえば不思議であるが。そう、小杉武久などのパフォーマンスも忘れられない動きだった。










などと、すでに取り上げたけれど。こうした時代の流れを背景にエキゾチズムと瞑想的な音楽、とりわけシタールのパフォーマンスをということで、手にしたアルバムが今日取り上げるラヴィ・シャンカールRavi Shankar(1920 - )の2枚組みのアルバムである。クロウト筋、その道の通(つう)はどうかしらないけれど、いまも昔のたぶんシタール演奏といえばラヴィ・シャンカールではないだろうか。少なくとも私には。