yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

ジョヴァンニ・バッティスタ・ペルゴレージ『スターバト・マーテル(悲しみの聖母)』。べつにクリスチャンでも、有神論者でも何でもないのだけれど・・・響くは崇高な聖性。

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Pergolesi - Stabat Mater (1/12) - 1. Stabat Mater dolorosa - Emma Kirkby - James Bowman

              

イメージ 2べつに私はクリスチャンでも、有神論者でも何でもないのだけれど、音楽ブログを綴るくらいだから抽象的な神(聖)的世界には魅かれるところがあるようだ。<存在>やら<無>といった哲学的な抽象概念に未だにとらわれているのもその所為でもあるのだろう。<意識>とは、生きているという<事実性>の遅延でしかないとの了解がありながら、まだそのようなことに拘わずらうのは一体何なのだろう。埒も無いことではある。今日は年末の長すぎる休みを埋める意味で図書館より借りていた、26才という短い命で天に召されたジョヴァンニ・バッティスタ・ペルゴレージGiovanni Battista Pergolesi (1710 - 1736)の、あまりにも有名な宗教曲の傑作の一つ『スターバト・マーテル(Stabat Mater、「悲しみの聖母」「聖母哀傷」)』を取り上げ投稿して終えよう。この名曲は、≪13世紀に生まれたカトリック教会の聖歌の1つ(Stabat mater dolorosa、悲しみの聖母は立ちぬ),≫(WIKIPEDIA)をもとにした≪わが子イエス・キリスト磔刑となった際、母マリアが受けた悲しみを思う内容,≫(WIKIPEDIA)の作品だそうである。題材が題材<受難・受苦、母と子>だから数多くの作曲家がその聖歌の詩に附曲しているそうだ。WIKIによると≪ジョヴァンニ・ダ・パレストリーナアントニオ・ヴィヴァルディ、ジョヴァンニ・バティスタペルゴレージ、ヨーゼフ・ハイドンジョアキーノ・ロッシーニ、アントニン・ドヴォルザーク、カロル・シマノフスキフランシス・プーランクアルヴォ・ペルト、クシシュトフ・ペンデレツキ,≫(WIKIPEDIA)等々と挙げられている。という事で、たまたま図書館にあったペルゴレージのものの投稿となっただけなのだけれど、文句なしに崇高な聖性を味わうことが出来た。以下その(Stabat mater dolorosa、悲しみの聖母は立ちぬ)の聖歌を引用しておこう。


悲しめる聖母に対する祈(スタバト・マーテル):

悲しみに沈める御母は涙にむせびて、御子の懸り給える十字架のもとにたたずみ給えり。
*嘆き憂い悲しめるその御魂は、鋭き刃もて貫かれ給えり。
天主の御独り子の尊き御母は、いかばかり憂い悲しみ給いしぞ。
*われ十字架の側に御身と立ちて、相共に嘆かんことを望む。
童貞のうちにていとも勝れたる童貞、願わくは、われを排け給わずして、共に嘆くを得しめ給え。
イメージ 3*われにキリストの死を負わしめ、その御苦難を共にせしめ、その御傷を深くしのばしめ給え。
御子の御傷をもってわれに傷つけ、その十字架と御血とをもって、われを酔わしめ給え。
*聖なる童貞女よ、われに地獄の火に焼かれざらんため、審判の日にわれを守り給え。
ああ、キリストよ、われこの世を去らんとき、御母によりて勝利の報いを得しめ給え。
*肉身は死して朽つるとも、霊魂には、天国の永福をこうむらしめ給え。アーメン。

            公教会祈祷文より引用





                            ジョルジュ・ルオー
                            出光美術館