yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

ドン・チェリー『DON CHERRY』LP2枚組(1971)。遊び興じる風情。愛すべき<地べた>の響きが聴こえるヒューマンジャズ(ミュージック)。

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    Don Cherry 'Nu' - 1986

        

イメージ 2愛すべき<地べた>の響きが聴こえる、今では愛おしささえ覚えさすシンプルなジャズ。まさにヒューマンジャズ(ミュージック)といえるのだろうか。テクニックなど私は知らない。しかしこのLP2枚組みの『DON CHERRY』(1971)には<地べた>の心が謳われている。土の匂いとともに記憶され生きられるカントリー。<地べた>のやすらぎ、戯れとしての音楽。しかし柔な癒しのみのジャズではないのが、このドン・チェリー Don Cherry(1936 - 1995)のドン・チェリーたるところなのだろう。このアルバムでもヨーロッパフリージャズのアヴァンギャルダーの筆頭格、パーカッションのハン・ベニンクHan Bennink とコラボレーションしている。彼らには音という音がまさに楽(愉)しむためにあるのだし、<地べた>で無心に遊び興じるためのもののようである。幼児が<地べた>にころがっている小石ひとつでも、役割りをふってやさしく遊びの仲間に引き入れるように、民族音楽などあらゆる音楽要素とやさしく手を結び遊び興じる風情である。ドンチェリーのみがなしえた境地といえるのだろうか。


収録曲
Orient
Eagle Eye
Togetherness
Si Ta Ra Ma