yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

山下洋輔『HOT MENU』(1976)。アメリカデビューのドキュメント。先日35年ぶりの燃えるグランドピアノを演奏する「ピアノ炎上2008」を敢行。

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Burning piano (played by Yosuke Yamashita)

          
           粟津潔サイトで完全版が観れます

イメージ 2自宅で朝日新聞、仕事場で日本経済を購読しているけれど、いずれの新聞にも取り上げられていた、能登半島の海岸での消防服に身をまとった山下洋輔の≪燃えるグランドピアノを演奏する「ピアノ炎上2008」≫のイベントのニュースは、たぶんこれ以外の全国紙でも取り上げられていたのではないだろうか。山下ファンならすでにご承知のことだろう。≪山下さんが燃えるピアノを弾くのは、グラフィックデザイナー粟津潔さん(79)の映像作品の中で演奏して以来35年ぶり。≫(asahi.comより)の2回目とあるように、このブログにもすでにその動画映像を貼り付け≪山下洋輔トリオ『コンサート・イン・ニュージャズ』(1969)。時代の熱気と併走する怒涛の勢い。≫として記事にしている。彼の独創極まりない激奏するピアノトリオパフォーマンスともどもそのアヴァンギャルド精神には大いに快哉したものだった。ということで、今日は山下洋輔トリオがヨーロッパツアーでブレイク、評価かち得て後、ドラムスが小山彰太にチェンジしてからの1979年、アメリカはニューポート・ジャズ・フェスティバルでのライヴ音盤『HOT MENU』(1976)を取り上げよう。しょうじきこちら側に慣れができてしまっているのか、ヨーロッパへ殴り込みをかけた74年の≪歓呼の嵐に世界へと大きく羽ばたく山下洋輔プロトジャズ≫として投稿した『CLAY』および翌75年の≪賞賛、歓呼倍加する1975年の山下洋輔トリオ再ヨーロッパツアードキュメント『CHIASMA』(1976)≫ほどの衝撃的な熱気あふれるパワフルさは幾分後退している印象がするのだけれど、さてどんなものだろうか。それはともかく、ここで聴く「うさぎのダンス」や「砂山」など中山晋平の日本の童謡や歌謡をテーマにパフォーマンスしているのだけれど、これらは先日取り上げ投稿した≪山下洋輔『SAKURA』(1990)。サイドメンの一昔前の古臭いセンス。十年一日のアメリカンジャズテイストで染め上げられた売れ線ジャズ。≫のその「SAKURA」よりは、はるかに私好みでパワフルでかつ清新リリカルだと言っておこう。もっとも10年という歳月の経過を考えれば、あってもおかしくない変化なのかもしれないのだけれど・・・。


遠州つばめ返し / 渡辺香津美 X 山下洋輔 1/2 in barcelona guitar festival