yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

佐藤允彦と富樫雅彦ほかのクァルテット『フォー・ユニッツ FOUR UNITS』(1969)。(交)感度抜群のそれぞれのパフォーマンスに心地よさが訪れる。まさにフォー・ユニッツ。69年であることに驚く。

イメージ 1

ST. Thomas - Masahiko Satoh with Steve Gadd & Eddie Gomez

       

今日取り上げる『フォー・ユニッツ FOUR UNITS』(1969)。宮沢昭(ts)佐藤允彦(p)荒川康男(b)富樫雅彦(ds)。まさしく<フォー・ユニッツ>と表するとおりに、すばらしいバランスでインプロヴァイズしておりフリージャズを堪能できる。
この翌年、 ドラムスの富樫雅彦が致命的な半身不随を結果する事故に遭遇することとなるのは日本のフリージャズファンなら周知のことだろう。
何でもこの69年は富樫雅彦にとって、もっともエネルギッシュに演奏活動が展開された年次らしい。もっともこの68~69年という年はあらゆる意味で世界が沸騰していた時代だったとも云えるのだけれど。ということでこのブログでも幾度となく音盤紹介と絡めて縷々述べてきた。もっと整理してきっちりと投稿記事にしたいのだけれど、それは余裕ができてのちの手遊びにと、とっておこう。
さて聴きなおしてみて、これは誇りうる水準のフリージャズパフォーマンスと断じておこうと思う。それほどにすばらしい出来具合だ。やはり佐藤允彦のピアノは出色だ。クリアで知的なピア二ズム、それが繰り出す音色もそうだけれど冴え渡ったインプロヴィゼーションの感性は惚れ惚れする。いいねー。いいよー。のことばが幾度も口をついて出てくるのだ。もちろん富樫雅彦のドラムスのメリハリ。躊躇がない。センスゆえの交感するものがあるのだろう。
(交)感度抜群のそれぞれのパフォーマンスに心地よさが訪れることだろう。フリー系でこれほど聴かせるアルバムが69年に世に問われていたとは、恐れ入りましたといったところか。と言うことは、このアルバムを手にした当座、私はいったい何を聴いていたのだろう・・・。