yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

即興演奏グループ<AMM>の創立メンバーによるデュオ『AMM at The Roundhouse』(1972)。病膏肓に入るコレクターの業、所有欲。手にしたシングル盤45回転のフリージャズは如何?

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ずるずると時間が経ってしまった。ということで、はて、どうしたものかと引っ張り出してきたのがなんと45回転のシングル盤サイズのレコードの一枚。こうしたサイズの現代音楽や、フリージャズのものがけっこうの数が埃をかぶって棚の隅っこにほったらかしにされたままだ。LPだけでは物足りず、というか、出され市販されているものはみな手にしたくなる、コレクターの業ともいえる、みっともないほどの所有欲、物欲のなせる結果なのだけれど。もちろん、琴線にふれ気に入り、追っかけるはめになる音楽家たちの音をとことん聴いてみたいという真意があるにせよだけれど。そうしたうちの一枚が今日取上げるイギリスを出自とする即興演奏グループの<AMM>(Audacis Musicae Magistri)イメージ 2の名を冠したシングル盤レコード『AMM at The Roundhouse』(1972)。音楽的にも過激で極左政治家でもあり、またなぞの轢死を遂げたカリスマ的な作曲家コーネリアス・カーデューCornelius Cardew, 1936~1981 ロンドン)のグループ参加以前の、というよりも創立(65年)メンバーのデュオコンサートライブ音源のもの。テナー・サックスのルー・ゲールLou Gare (born 1939)とドラムスのエディー・プレヴォストEdwin Prévost (born 1942)。音を聴く限りでは取り立てて興趣もたせるようなフリーパフォーマンスではないのだが。ただ先鋭なイギリスフリージャズの自主レーベルINCUSより、シングル盤のファーストアルバムとして出されているということで、それは何ほどかの音楽シーンでのポジションを占めるものなんだろうけれど・・・。ちなみにLP盤でのINCUS第1弾は、これに較べて衝撃的な史的意義をもつといえるだろうアルバムだった。エヴァン・パーカーデレク・ベイリー、ハン・ベニンクのトリオの「TOPOGRAPHY OF THE LUNGS」だった。ブログ開設当初しきりに取り上げ登場したイギリスのフリージャズ動向に、即興音楽史上重要なグループ<AMM>の創立メンバーに名を連ねる彼らの活動がほとんど見えなかったのはどうしてなのだろう。ここら当りは不勉強でよくわからないところである。




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