yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

英・フリージャズ『COMPANY5』(1977)。無調に根(音)が生えています。たまらなくスリリング。まったく!すばらしい。何よりこの緊張感。

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Wadada Leo Smith Golden Quartet:Wadada Leo Smith : trumpet Vijay Iyer : piano John Lindberg : bass Ronald Shannon Jackson : drums

         

Leo Smith
イメージ 2北京オリンピック、サッカー男子予選敗退。うーん妥当な結果なのかも・・・。こちらの勝手な過大の期待でしかなかったかも知れないようだ。その実力差は歴然としていたようだ。個々の能力・技術、それに身体能力、その差はいかんともしがたいほどのものだった。なにせスピードが違う。それによく謂う地に足のついた、腰のすわった身体的な強さ。その差の証左と謂えそうなのが、あたり負けてころころとよく転ぶ我が選手。暑さとかピッチの悪さなど双方同じ条件で臨んでいるのだから言い訳にもならない。それにしても、ゴールを狙うペナルティーエリア付近でのスピード、メンタリティーの差はもう、如何ともしがたいほどの差だった。よく言われるけれど優美なパスサッカーであっても勝つサッカーではない。敵さんはペナルティーエリア付近では猛然と加速し、なだれをうって飛び込んでくる・・・。これが現実であり、ほんとうの力の差なのだろう。まだまだ地道な努力が必要なようだ。さて、オリンピックの話しはこれくらいにして、いつもの音楽ブログとしよう。きょうは、イギリスのインディペンデントレーベルとの断りなど不要なくらいの、フリージャズシーンでは先鋭拠点の一つであるイギリスのインカス・INCUSから出されているCOMPANYシリーズの一枚『COMPANY5』(1977)。この<Company>とは、そのつど可変的にコラボレーションメンバーが組み合わせられてのフリージャズのパフォーマンスをするというもの。固定メンバーに縛られていないのが、特長といえば謂える。そのメンバーの流動性がさまざまなフリーのスリリングをもたらすのだ。<Company>としてミュージシャンを組織化し、さまざまの組み合わせでスリリングな即興演奏の持続性を確保、試みているのは、称賛されるべきであり、たぶんフリージャズ史にも燦然と輝くドキュメントとして残ることだろう。先のサッカーではないけれど、残念なことに文化が違う、根性が違うといいたくなる。無調に根(音)が生えています。このアルバムの『COMPANY5』にはアート・アンサンブル・オブ・シカゴで知られたアメリカ・シカゴ派(アフロ・アメリカン)の非商業主義的音楽家の集まり「AACM」(Association for the Advancement of Creative Musicians、1965年発足)系フリージャズ・トランペッターのレオ・スミスhttp://en.wikipedia.org/wiki/Wadada_Leo_Smith Leo Smithが参加しているのが特徴のアルバムといえようか。
毎度ながら、フリージャズ、とりわけヨーロッパ系のそれを好むファンにはたまらなくスリリングなコレクティヴインプロヴィゼーションを堪能することができる一枚と断言できる。まったく!すばらしい。何よりこの緊張感。


<Company>
Leo Smith, trumpet and flute
Maarten van Regteren Altena, bass
Evan Parker, tenor and soprano saxophones
Steve Lacy, soprano saxophone
Tristan Honsinger, cello
Anthony Braxton, soprano and alto saxophones, clarinet, flute
Derek Bailey, electric and acoustic guitars.

LS/MR/DB/TH/AB/SL/EP (25.39)
SL/AB-1 (10.02)
SL/AB-2 (04.24)
EP/TH/AB-1 (06.10)
EP/TH/AB-2 (01.42)

The titles are derived from the initials of the musicians.
Recorded at the ICA London by Riverside, Thursday May 26 1977, by Nick Glennie-Smith.


http://music.calarts.edu/~wls/ レオ・スミス公式サイト