yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

ロジャー・ウッドワードによるシルヴァーノ・ブソッティ『ピアノのために』(1961)ほか。点描・セリエールの極度の緊張とエロティシズムの艶っぽさ。

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Sylvano Bussotti: Pour Clavier (1961) Prima parte

            
            投稿音源のものではありません。

イメージ 2きょうは、オーストラリアを出自とする、現代音楽の演奏を手掛けてそのヴィルトージティで知られるピアニスト、ロジャー・ウッドワードの名を冠したアルバム。すでに武満徹のピアノ作品集のアルバム紹介でウッドワードは拙ブログにて≪ロジャー・ウッドワードによる武満徹のピアノ作品集 『武満徹の音楽』 (1974)≫とタイトルして登場している。で、きょうは『ウッドワード イン ロンドン』(1972・73)のタイトルで、フィデル・カストロ社会主義革命国家のキューバの前衛レオ・ブローウェル Leo Brouwer(1939- )(斯の国ではじめて偶然性・不確定性を作曲に導入したそうだ)と≪人間の欲望を極度に吐露するかのようイメージ 3な音色美・・・爛れたエロティシズムが溢れる音色美学≫(WIKI)に艶めくイタリアのシルヴァーノ・ブソッティ Sylvano Bussotti(1931 – )のピアノ作品が収められたアルバムを取り上げよう。点描・セリエールの極度の緊張とエロティシズムの艶っぽさゆえで私の好みであったこのブソッティは、すでに

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/26810984.html シルヴァーノ・ブソッティの色めく弦楽の世界

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/45607830.html マニエリスティックな色めく壮大華麗な≪音画≫であり音楽。シルヴァーノ・ブッソッティ(1931‐)『ベルククリスタル(水晶)BERGKRISTALL』(1973)と『ロレンザッチョ交響曲

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/44497410.html 生々しくつやっぽい、しかも緊張感を湛えた点描的音響世界シルヴァーノ・ブソッティ『裸像(イル・ヌード)』(1963)ほか

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/26158239.html ケージ、ベリオ、ブソッティら優れた作曲家のほぼ半世紀前の実験的小品集

とタイトルして取り上げている。いつものことながら、こうした各々のタイトル文章でほぼその一般的曲想、印象は語られており、これ以上に付加することばが情けないことに紡ぎだせないでいるのだけれど。印象批評を出ない素人批評の悲しさというところだ。
ちなみに、≪1台のピアノを3人の奏者で演奏する『ペル・トレ』で、楽器はうつぶせに寝かせられた身イメージ 4体となり、求婚者たちによって交互に愛撫され、甘い言葉をささやかれ、そして殴打される・・・≫(解説・リチャード・トゥープ)といった具合だ。「婦人の私室での暴力」、まさにサドのエロティシズムが艶めかしく響いているのだ。
ブソッティの2作品のスコアーを貼り付けて、その≪点描・セリエールの極度の緊張とエロティシズムの艶っぽさ≫のほどを想像していただこうか。もっとも私は楽譜も読めませんが、画として見ようというところです。

             スコアー、上『ピアノのために』、下『ペル・トレ』
収録作品――

レオ・ブローウェル
ピアノソナタ(テープとピアノと打楽器のための)』(1970)

シルヴァーノ・ブソッティ
『ピアノのために』(1961)
イメージ 5『ペル・トレ』(1959)


http://www.elastiko.org/sylb/it/index.php シルヴァーノ・ブソッティ、オフィシャルサイト