翠川敬基『緑色革命 GRUNE REVOLUTION』(1975)。 高柳昌行の生真面目と佐藤允彦の無碍。際立つ二つの個性とのデュオの敢闘、そのフリーへの濃密な自負。
翠川敬基 & 高柳昌行 - くわの木より生まれ出づる姫に 1/2 (1976)
生真面目?な高柳昌行と、無碍の佐藤允彦。その両者との各々のフリーデュオパフォーマンスが敢行されているアルバム。はたして高柳昌行が実際に生真面目で意固地なのか分からないけれど、すくなくとも収録パフォーマンスを聴いている限りではそうした印象がする。音楽からの超出に解放をもくろむ頑なな高柳昌行といえばいいのだろうか。それに比し、知的にかつ無碍に音楽することの愉悦に快感する佐藤允彦。その両者の際立つ個性とのデュオに<名状不可能>と銘打ち、自らプロデュースし、あえて言えば、硬軟、ウチソト、求心、外延の両極相反するインタープレイパフォーマンスに打って出た翠川敬基の敢闘。このアルバムではそうした翠川敬基のフリーへの自負を聴くことだろう。我が国のフリージャズの扇動者で介添人といえるだろう副島輝人が企画主催した「インスピレーション & パワー Vol. 2」(1976年1月)のライヴ収録。これが
1973年6-7月東京・新宿で「フリージャズ大祭・インスピレーション&パワー―14」と銘打って開催されたコンサートの第二弾なのかどうか詳らかではないがよく似たタイトルであることからたぶんそうなのだろう。じつにこの頃フリーは燃えていた。弛緩することなく<気>の充溢に沸騰していた。そうしたことの実感するデュオアルバムと言い募ってこの稿草々に擱くとしよう。
1973年6-7月東京・新宿で「フリージャズ大祭・インスピレーション&パワー―14」と銘打って開催されたコンサートの第二弾なのかどうか詳らかではないがよく似たタイトルであることからたぶんそうなのだろう。じつにこの頃フリーは燃えていた。弛緩することなく<気>の充溢に沸騰していた。そうしたことの実感するデュオアルバムと言い募ってこの稿草々に擱くとしよう。
翠川敬基『緑色革命 GRUNE REVOLUTION』(1976)