yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

ドン・チェリー『RELATIVITY SUITE・相対性組曲』(1973)。のっけからお経の読経にはじまるドン・チェリー独特の得体の知れぬ民族臭芬々、しかし奇妙さがクセになる愉しいフリージャズ。

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DON CHERRY & JAZZ COMPOSER'S ORCHESTRA:01 "Tantra" /3'.16":02 "Mali Doussn'gouni" -HD & HQ audio

              

イメージ 2相変わらずコンピュータの不都合に振り回され、根もつきました。検索サイトが使えずお手上げということもあり、また時間も気力もないので、アルバム紹介だけで擱えます。≪商業主義からのミュージシャンの保護、自由化≫を主旨とするJCOAなるジャズミュージシャンの互助組織より出されたドン・チェリーの冠アルバム『Don Cherry and The Jazz Composer's Orchestra/RELATIVITY SUITE・相対性組曲』(1973)。このJCOAの1作目はセシル・テイラーの驚愕ソロで燦然する銀ジャケセットもののアルバムで拙ブログでもすでに≪歴史的な意義をもつアメリカのコレクティヴジャズの実践『THE JAZZ COMPOSER'S ORCHESTRA』(1968)。しかし正直、このアルバムはセシル・テイラーの圧倒するソロにより記憶される≫とタイトルして投稿している。2作目は女性主導メンバー、カーラ・ブレイ(ちなみに、今日のアルバムの「3.Infinite Gentleness」でソロをとっている彼女のパフォーマンスはすばらしい。やはり才人だ。)の『Escalator Over The Hillエスカレーター・オーバー・ザ・ヒル』(1971)。こちらはまだ未投稿。金ジャケットのセットものだった。そして3作目がきょう取り上げるアルバム。ともかく曲名にあるとおりドン・チェリーの「タントラTantra」<お経>からはじまるのだからこれは尋常ではない。畏敬尊崇、心底から来るものなのか、それとも異国民族文化への憧れ、エキゾチズムから来るものなのか知らないが、インド、中国などの匂い、雰囲気芬々の、まことに摩訶不思議なゴッタ煮のジャズパフォーマンスが愉しめる。そうです。間違いなく愉しく、そして土の匂いにココロやすらぎ慰撫されるフリージャズです。不思議な東洋が鳴り響いているドン・チェリー独特の得体の知れぬ、しかし奇妙に味わいのある愉しいジャズだ。坂田明ハナモゲラの意味不明な祈り、催眠的リフを聴けばクセになる。これは間違いない。




Don Cherry and The Jazz Composer's Orchestra/RELATIVITY SUITE・相対性組曲』(1973)

A1.Tantra
 2.Mali Doussn' Gouni
 3.Desireless
B1.The Queen Of Tung-Ting Lake
 2.Trans-Love Airways
 3.Infinite Gentleness
 4.March Of Hobbits

Don Cherry(composizione,conduzione,tromba,conch,voce, perc),
Charles Brackeen(sax soprano,sax alto,voce),
Carlos Ward(sax alto,voce),
Frank Lowe,Dewey Redman(sax tenore,voice),
Sharon Freeman(corno francese),
Brian Trentham(trombone),
Jack Jeffers(tuba),
Leroy Jenkins(violino),
Joan Kalisch,
Nan Newton(viola),
Pat Dixon,Jane Robertson(violoncello),
Charlie Haden(basso),
Carla Bley(piano),
Ed Blackwell(batteria),
Paul Motian(percussioni),
Moki Cherry(tambura),
Selene Fung(ching)



http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/54102723.html 歴史的な意義をもつアメリカのコレクティヴジャズの実践『THE JAZZ COMPOSER'S ORCHESTRA』(1968)。しかし正直、このアルバムはセシル・テイラーの圧倒するソロにより記憶される

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/53473747.html ドン・チェリーDON CHERRY』LP2枚組(1971)。遊び興じる風情。愛すべき<地べた>の響きが聴こえるヒューマンジャズ(ミュージック)。

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/48378131.html ヨーロッパ・フリージャズが音楽史に力強く沸騰露出した熱き時代。現代音楽の旗手ペンデレツキの『Action for Free Jazz Orchestra』(1971)ほか。

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/37130794.html ドン・チェリーの心優しき、愉しいデュオパフォーマンス『MU』(1969)



Don Cherry in Bombay