yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

リヒャルト・シュトラウス『ヴァイオリンソナタ 変ホ長調 作品18』。ヴァイオリンはピアノを包み、高みへ向かい、ピアノはまたヴァイオリンと共に己の歌を存分に歌い上げる。双方の絡み、展開に法悦酔いしれる。

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Sarah Chang: Strauss Violin Concerto (Movement II)

                

イメージ 2今日は、クラシック音楽の鑑賞です。先日、仕事帰りの帰宅途上、自動車のFMラジオから流れていた曲にいたく感じ入り、もう一度とばかり、図書館のネット予約借受を利用して手にしたリヒャルト・ゲオルク・シュトラウス(Richard Georg Strauss, 1864 - 1949)のアルバム『ヴァイオリン協奏曲&ヴァイオリンソナタ 変ホ長調 作品18)』が、今日取り上げるアルバム。ヴァイオリン協奏曲はなんと18才のときの作品であり、ヴァイオリンソナタは24才の作品のよし。ラジオから流れていた曲はこの「ヴァイオリンソナタ 変ホ長調 作品18」だった。もちろんこれは帰宅後ネット検索で知ったことで、両作品とも初耳?であり、当然ながらそのような作品があるとはまったく知らなかった。いや知らないことの方が断然多いのだけれど・・・。ピアノとヴァイオリンの絡みがつくり出す音楽のなんと豊かで美しいことだろう。まさにこれぞ音楽の醍醐味といいたいくらいの双方の展開の妙。ヴァイオリンが主でピアノが従といったそれまでの典型ではなく、ここでは双方がまったく同じレベルで流麗にロマンティックに歌い上げるのだ。ヴァイオリンはピアノを包み、高みへ向かい、ピアノはまたヴァイオリンとともにおのれの歌を存分に歌い上げる。双方の展開動きに法悦酔いしれるのだ。生き生きとして豊か。まさにこれぞ悦楽、音楽だ!と意味不明のことばが思わず口をついて出てくる。リヒャルト・シュトラウスに目を啓かされたのは≪流麗な美に彩られた音達のなんと情感豊かな表情であることか。哀しみに満ちたリヒャルト・シュトラウス『変容(メタモルフォーゼン)Metamorphosen』。≫として投稿した『変容(メタモルフォーゼン)Metamorphosen』であり、『四つの最後の歌』だった。
なんでも、グレン・グールドは≪マーラーよりリヒャルト・シュトラウスを高く評価する。特にメタモルフォーゼンは「史上最高の傑作」(366-7頁)≫(「グレングールド発言集」(みすず書房))とのたまっているのを知り、頷きおおいに快哉したものだった。なんだか、一般の評価と違って中抜(大掛かりな歌劇など)の、つまりは最初期と後期を良しとする性向が、私にはあるようだ。今日取り上げた若きシュトラウスの作品を聴くと、その豊かな感性とよく練れた音つくりなどに≪ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトWolfgang Amadeus Mozart, 1756 - 1791)級の神童であり、天才と謂われている(と聞く)リヒャルト・シュトラウスRichard Strauss。たしか、作曲家、三枝成章(彰)の「大作曲家たちの履歴書」(中央公論社・1997)でも努力を積みかさねての晩成型ではなく、神童タイプとあったように評されていたのを記憶している。(図書館での立ち読みだけれど)≫との、以前拙ブログへの投稿記事のことばが思い出されることだった。




リヒャルト・シュトラウス『ヴァイオリン協奏曲&ヴァイオリンソナタ 変ホ長調 作品18) Violin Concerto/ Sonata in E flat

1. Concerto For Violin And Orchestra In D Minor, Op.8: I. Allegro
2. Concerto For Violin And Orchestra In D Minor, Op.8: II. Lento ma non troppo
3. Concerto For Violin And Orchestra In D Minor, Op.8: III. Finale: Rondo (presto)
4. Sonata For Violin And Piano In E Flat, Op.18: I. Allegro, ma non troppo
5. Sonata For Violin And Piano In E Flat, Op.18: II. Improvisation: Andante cantabile
6. Sonata For Violin And Piano In E Flat, Op.18: III. Finale: Andante; Allegro


OscarShumsky and GlennGould plays R.Strauss part1