yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

シュトックハウゼン『KONTAKTE(接触)』(1960)と『REFRAIN』(1959)。半世紀も前のこの電子音響ライヴパフォーマンスのなんと精気ハツラツ輝いていることか。コンタルスキーヴァージョン

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Stockhausen: "Kontakte" (1958-60) Part 1 a completely electronic version

          

イメージ 2きのうシュトックハウゼンとカーゲルの打楽器作品をとりあげて、その音源紹介とばかりに、アルバム収録曲の『ZYKLUS』(1959)がYOUTUBEにアップロードされているのに気付かず、とりあえず制作年代がほぼ同じの電子音響と打楽器演奏のための作品『KONTAKTE(接触)』(1960)を貼り付けたのだけれど、きょう、『ZYKLUS』のYOUTUBE動画あるのを知り、その代替として貼り付けた現代音楽史に残る名作中の名作『KONTAKTE(接触)』も、二つのヴァージョンのうちもうひとつが未投稿であるのもついでに知るにおよび、その収録アルバムをピックアップした次第。電子音響とアコースティックのコラボ作品としては創生期のものとはいえ、いまなお新鮮な気持ちで聴くことができる。たんなる記録的価値以上の清新ハツラツ、革新の気が充溢している。エネルギッシュで爆発的なワイドレンジにダイナミックなノイズに満ちた音響世界は、いまなお感興を呼び起こす魅力を放つ。きょう取り上げたアルバムには、およそ40分の長尺ものの『KONTAKTE(接触)』と、きのうのアルバムにも収録されていた<三人の楽器奏者のための>『REFRAIN』(1959)の2作品が収められている。『REFRAIN』の繊細ともいえる一音一音が放つ美しさ(グラフィックススコアーによる偶然の出会いがつくり出す響き)と『KONTAKTE(接触)』のノイジーな音響世界がつくりあげるダイナミックでメリハリのある初体験の美しさ。これらは堪らなく聞き応えがある。半世紀も前のこの電子音響ライヴパフォーマンスのなんと精気ハツラツ輝いていることか。ブログ開設間もない頃に投稿イメージ 3したデヴィッド・チュードアの演奏による別ヴァージョンとの聞き比べも機会があればやってみたいものだ。

写真→『REFRAIN』グラフィックスコアー(中心の透明な棒尺が回転する)



『コンタクテ KONTAKTE(接触) <エレクトロニック・サウンドと打楽器のための>』(1960)
『ルフラン REFRAIN <三人の楽器奏者のための>』(1959)

アロイス・コンタルスキー/ピアノ・打楽器・木鐘
クリストフ・カスケル/打楽器・ヴァイブ・カウベル
カール・ジーベン/音響技術
カールハインツ・シュトックハウゼンチェレスタ・監修


参考――
http://www001.upp.so-net.ne.jp/kst-info/linerNotes/CD06/Kontakte.html コンタクテ <1959/60>二つのバージョン