yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

アンドレ・ブクレシュリエフ『ARCHIPEL(群島)Ⅳ』。すべての奏者(ピアニスト)を山下洋輔化するブクレシュリエフの≪ARCHIPEL(群島)≫シリーズ。激越!。

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Boucourechliev: "Archipel 4"

           

まさに日々の憂さを晴らすにはうってつけの凄まじいピアノパフォーマンスに快感堪能、痺れさせてくれるアルバムだ。過日も取り上げたブルガリアを出自とするフランスのアヴァンギャルド作曲家アンドレ・ブクレシュリエフ(Andre Boucourechliev, 1925 – 1997)の我がブログでの3度目の登場。

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/59805934.html アンドレ・ブクレシェリェフ『ARCHIPEL(群島)Ⅲ』(1969)。このエモーショナルでエネルギッシュな緊張感溢れた音響空間が、どこでどうなってグラフィックスコアから飛び出してくるのだろう。

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/59747042.htmlヤニス・クセナキス『HERMA』(1960-61)ほか。音楽と数理の邂逅がもたらすランダムな無秩序の放つ喩えようもない超越した美しさ。

といままで2稿投稿している。

いわゆる音楽における偶然性、不確定性、≪演奏者側の選択と自由の選択を探究した≫(WIKI)といわれている≪ARCHIPEL(群島)≫シリーズの、今回は『ARCHIPEL(群島)Ⅳ』。いままでのとりあげた『ARCHIPEL(群島)Ⅰ』および『ARCHIPEL(群島)Ⅲ』とどう違うのか、たんなる編成の違いなのか、グラフィックスコアーの違いなのか、ノーテーション、演奏方法の違いなのか私にはどうもよく分からないが。今日のアルバムではピアノソロでのA、B各面の2ヴァージョンずつ計4ヴァージョンのパフォーマンスが同一演奏者(ピアニスト)によって、それぞれ激越、モーレツと称するにふさわしいクラスター音塊の飛び交う凄まじくエネルギッシュな演奏が緊張感湛えてパフォーマンスが収録されている。この激越さははたしてグラフィックスコアーのノーテーションの帰結なのかどうかわからないけれど、それにしても凄まじいパッションの乱舞だ。ピアノは名手カトリーヌ・コラール(Catherine Collard, 1947 - 1993)。ノイズ、騒擾、激越に、しびれる感性の持ち主にはうってつけのアルバム。すべての奏者(ピアニスト)を山下洋輔化するアンドレ・ブクレシュリエフの≪ARCHIPEL(群島)≫シリーズと言っておこうか。


André Boucourechliev ARCHIPEL(群島)Ⅳ Dimitri Tchesnokov - piano