yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

佐藤允彦<佐藤允彦ソロ・ピアノ3部作>第3部「多次元球面~同時進行による多次元録音~」。多次元録音・仮想デュオの圧倒的な情理せめぎあうピアノの炸裂にやはり魅き入れられる見事さだ。

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なんの脈絡もなく、エイヤッとばかりにその日その日気まぐれに若き日に蒐集したレコードからピックアップして投稿している拙ブログ。というわけで、きょうは佐藤允彦のピアノソロ・アルバムをとりあげよう。いかなる目論見も考えあっての選択でもない。たまたまだ。たんにまだ投稿してなかったこのアルバムが視界に入ったというだけのこと。いままでに、いわゆる<佐藤允彦ソロ・ピアノ3部作>と言われているうちの二作品はすでに投稿している。第1部は「観自在~書とピアノの出会い~」(昭和51年4月録音)、そして第2部は「允(ゆん)~自己との対話・存在の重み~」(昭和51年3月録音)、で、第3部がきょうの「多次元球面~同時進行による多次元録音~」ということで、これは昭和51年1月録音のもの。録音日時の順序とタイトルナンバー付けが逆になっているのだけれど、その意図が奈辺にあるのか詳らかにしない。今日の第3部「多次元球面~同時進行による多次元録音~」は、そのタイトルどおり、電子機器を使って遅延され変形された自らの演奏との、いわばデュオパフォーマンスが収められたもの。とりわけB面でのそれのクライマックスは、仮想デュオの、圧倒的なピアノの炸裂とその研ぎ澄まされた感性にやはり魅き入れられる見事さイメージ 2だ。どうしてこれほどのピアニストが・・・。たとえば、動画サイトへのアップロード件数が人気、実力のバロメーターであるとするなら、山下洋輔ほどにはその数けっして多くないのは、なんだか私には納得がいかない。どうしてなのか?。日本フリージャズ史の並び立つ傑物のひとりなのに。

   写真→:52秒のディレイ(遅延)走行テープ装置

佐藤允彦『多次元球面~同時進行による多次元録音~』

A. パート1 19:52
B. パート2 19:42



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