yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

ジルベール・アミ「レシタティフ・アリアと変奏」、ベッツイ・ジョラス「12声のソナタ 」。人間の声の美しさ、その音色の彩りを見事に歌い上げている二作品。

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Gilbert Amy- Trajectories (1/3)

           
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きょうはわたしの偏見からくるタワゴトと思って話半分に聞いていただきましょうか。全国津々浦々、合唱、コーラスのサークル活動の盛んなことは多いに称賛されるべきことで、それにケチをつける気などさらさらないのだけれど、西欧のそれなど聴くと(もちろんプロの合唱なのだけれど)、もうこれは太刀打ちできないなと思ってしまう。そもそも民族的に無理があるのではなどと思ってしまうのだけれど。卑下とかではなく、向き不向きの問題だ。どだい多声部で合唱するなどという歴史を持たなかったのだから。単一旋律とユニゾンの歴史。今日取り上げたフランスの作曲家二人の音色感の際だつすぐれた叙情的な合唱作品(決してメロディックというわけではない)を聴くにつれ、そうした思いがつのってくる。ピエール・ブーレーズの後継者と目されたジルベール・アミ(1936-)と、ブーレーズと同世代の女性作曲家ベッツイ・ジョラス(1926-)による合唱作品。人間の声の美しさ、その音色の彩り、繊細陰影を見事に歌い上げている二作品の収録されたアルバム。



ジルベール・アミ「レシタティフ・アリアと変奏 Recitatif ,Air et Variation」(1970)
ベッツイ・ジョラス「12声のソナタ Sonate a Douze」



ジルベール・アミ関連マイブログ――

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/50315417.html 引き締まった空間と多彩な音色の動き魅せるも、初期作品であり、控えめな<小振りのブーレーズ>といった印象もつジルベール・アミ『ドメーヌ・ミュジカルDOMAINE MUSICAL』

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/44948671.html 音色の多彩と芳醇、精神の緊張を湛えた美しさ。ジルベール・アミ(1936-)『STROPHE』(1964-66)『SONATA PIAN`E FORTE』(1974)

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/44560881.html 引締った空間と多彩な音色の動きがすばらしいジルベール・アミ(1936年 - )『オーケストラのための歌』(1967-68)ほか。



ベッツイ・ジョラス関連マイブログ――

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/56864104.html ベッツイ・ジョラスBetsy Jolas 『STANCES』(1978)ほか。≪洗練された詩的感情≫、音の緊密な処理、艶やかで煌めく多彩な音色展開。

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/59747042.htmlヤニス・クセナキス『HERMA』(1960-61)ほか。音楽と数理の邂逅がもたらすランダムな無秩序の放つ喩えようもない超越した美しさ。



Betsy Jolas: Quatuor II avec voix (1964)