エヴァン・パーカーとポール・リットンのデュオ『Ra 1+2』(1976)。内的求心の情熱と冷厳の美。エヴァン・パーカーの絶頂期。
特徴的な鶏の鳴き声のようなタンギング奏法、聴けば直ちに、エヴァン・パーカーだ!とわかる。それと循環奏法。おなじパーカッションのポール・リットンとのデュオアルバムをすでに2稿投稿している。雑感印象のことどもは、その2稿で紡ぎ出し述べた言葉以上を持てそうもないので・・・そちらを覗いていただきたい。
http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/58258466.html エヴァン・パーカーとパーカッションのポール・リットンとのデュオ『At the Unity Theatre』(1975)。集中凄まじい内的求心の情熱と冷厳の美に息を呑むことだろう。
http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/58306499.html エヴァン・パーカーとポール・リットンのデュオ『Collective calls [urban] [two microphones]』(1972)。いま少しの手探り逡巡が残念。
ともかく、今回取り上げるポール・リットンとのデュオアルバム『Evan Parker- Paul Lytton duo – Ra 1+2』(1976)は先に投稿した『At the Unity Theatre』(1975)とほぼ同時期のもので、その投稿記事に【・・・で、拙ブログに≪凄絶なレペティションに忘却没我へ登りつめるエヴァン・パーカーのサックスソロ≫とタイトルして投稿済みの、驚異的な、いや神がかり的といってもいいソプラノサックスソロと同様の印象を強くしたので、念のため、録音データをネットで覗いてみたところ、やはり、1975年の収録とあった。どうりで、の了解だった。この時期たぶんエヴァン・パーカーは次元をひとつ上げたのだ。先の投稿記事で≪パフォーマンスの間のすべてにわたって持続する集中と厳しさは絶するものがある。そこにはメロディーはない、記憶の解消滅却、忘却へとパーカーはサックス携え息絶えなんとまっしぐらである。≫とパーカーの壮絶とも言っていいサックスソロを表した。このデュオ・アルバムもそれに相同の、集中凄まじい内的求心の情熱と冷厳の美に息を呑むことだろう。フリージャズ史に残るすばらしいデュオ・アルバムと括って擱こう。】としたためたけれど、これまたこうした絶頂期のもので、上記と同様な痺れるパフォーマンスが聴ける。これはスタジオではなく、ライヴのもので、この種のアヴァンギャルドフリーにはおよそ信じられないくらいの、やんやの喝采が聴こえてくる。分かる人にはわかるのだろう。
Tracklist:
A. Ra 1 18:51
B. Ra 2 19:40
Credits:
Mastered By - Evan Parker & Paul Lytton
Percussion, Electronics - Paul Lytton
Photography - Roberto Masotti
Producer - Burkhard Hennen
Saxophone [Soprano], Saxophone [Tenor] - Evan Parker
A. Ra 1 18:51
B. Ra 2 19:40
Mastered By - Evan Parker & Paul Lytton
Percussion, Electronics - Paul Lytton
Photography - Roberto Masotti
Producer - Burkhard Hennen
Saxophone [Soprano], Saxophone [Tenor] - Evan Parker
Notes:
Recorded Live at Moers Festival June 1976.
Recorded Live at Moers Festival June 1976.
Spontaneous Music Ensemble - Karyobin pt. 2 (1968) : Evan Parker / Derek Bailey / Dave Holland / John Stevens / Kenny Wheeler Recorded at Olympic Sound Studios 18/2/68.