yuki-midorinomoriの日記

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『人間国宝 長唄 七世 芳村伊十郎]』。<陰>な新内も良いけれど。気分を変えて華麗晴れやかな長唄を聴こう。

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       長唄京鹿子娘道成寺」

       花の外には松ばかり 花の外には松ばかり
       暮れ染めて鐘や響くらん
       鐘に恨みは数々ござる初夜の鐘を撞くときは
              諸行無常(しょぎょうむじょう)と響くなり 
       後夜の鐘を撞くときは是生滅法(ぜしょうめっぽう)と響くなり
       晨朝(じんじょう)の響きは生滅滅已(しょうめつめつい)
       入相(いりあい)は寂滅為楽(じゃくめついらく)と響くなり
       聞いて驚く人もなし 
       我も五障の雲晴れて
       真如の月を眺め明かさん

KABUKI 日本の伝統芸能を楽しむ

             

新内、清元、地歌と、今まで投稿した、といっても日本人であるからには、こういうのも一度は聴いておこう程度でのものでしかないのだけれど。しかしそれらは、言ってみればちょっぴり陰気くさい。題材もそうだけれど、声、音色からして「陰」であるがゆえの艶なる味わいがあって、それはそれでいいのだけれど。気分を変えてということで、「うたもの」であるゆえの少し晴れやかな音色を特徴とする長唄(ながうた)でも聴こうと図書館のネット借受で予約、手にした。三味線以外に笛や鼓、それに能に典型な掛け声などがはいり、音曲性が前面に出て、おおむね、聴いていて晴れやか、華麗ではある。

長唄は、江戸時代に歌舞伎の音楽として成立、発展した三味線音楽です。成立当時の流行り唄、踊り唄や上方(かみがた)唄、さらに浄瑠璃(じょうるり)[語りもの音楽]、謡曲(ようきょく)、狂言(きょうげん)などの詞章や旋律を取り入れて発展しました。歌舞伎音楽の中では、ストーリー性の強い義太夫節(ぎだゆうぶし)や常磐津節(ときわづぶし)に比べ、長唄は情景や心情を歌い上げることを重視している点が特徴です。演奏では、唄を歌う唄方(うたかた)と細棹の三味線を演奏する三味線方(しゃみせんかた)に分かれます。】(日本の伝統音楽歌唱編・長唄より)





1~9 越後獅子 ECHIGO JISHI
 唄:芳村伊十郎 Uta:YOSHIMURA IJURO
 富士田新蔵 FUJITA SHINZO
 三味線:山田沙太郎* Shamisen:YAMADA SHOTARO
 杵屋五三助(現 五三郎)他* KINEYA GOSASUKE(GOSABURO)and others 
10~23 京鹿子娘道成寺 KYOKANOKO MUSUME-DOJOJI
 唄:芳村伊十郎 Uta:YOSHIMURA IJURO
 富士田新蔵 FUJITA SHINZO
 松島庄三郎 MATSUSHIMA SHOZABURO
 三味線:杵屋栄次郎他 Shamisen:KINEYA EIJIRO and others
 

http://www2.ntj.jac.go.jp/dglib/edc8/deao/nagauta/index.html 日本の伝統音楽歌唱編・長唄京鹿子娘道成寺(恭賀の小娘どうじょうじ)』動画音源あり。



新内、清元、地歌等の関連投稿記事――

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/60791430.html 『新内』。「蘭蝶」、「明烏」ほか、三味線の音色と艶なる新内浄瑠璃の語りと唄。ぞくぞくします。

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/56087106.html 『新内』。≪哀情切々として身に迫る節回し≫と三絃。ふりしぼりすすり泣くような≪哀切≫極まりないハイトーンの唄い。

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/57623544.html 『清元』。ふりしぼり哀情切々とハイトーンで艶に唄う魅力。

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/60495976.html人間国宝 地歌 藤井久仁江』。品よく艶なる三味線音曲。情緒纏綿とした≪心の中に浸み込む≫伝統音楽。


K.Yamada (山田耕筰) - Nagauta Symphony Tsurukame (1934) [1/2]