松本 英彦クァルテット『sleepy』(1976)。モダンジャズを戦後大衆的人気を得ることに貢献した功績で顕彰さるべきジャズサックスプレイヤー。
NIGHT IN TUNISIA(チュニジアの夜):松本英彦(ts) 渡辺貞夫(as) 前田憲男(pf) 荒川康男(b) 猪俣猛(ds) ジョージ川口(ds) 東京・新宿厚生年金会館大ホール 1993年6月30日
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さて、またまたきょうも先日来の、70年代を飾った≪和製マイナージャズ・レーベルTBM(スリーブラインドマイス THREE BLIND MICE)≫のアルバムからの一枚。テナーサックスの松本 英彦(まつもと ひでひこ、1926 - 2000)のリーダーアルバム『sleepy』(1976)。このアルバムタイトルは彼の愛称からとられたそうだ。このミュージシャンは世代的に言えば、御大渡辺 貞夫(わたなべ さだお、1933 - )より幾分上の世代で、ドラムのジョージ川口(本名川口譲二、1927 - 2003)や、≪『上を向いて歩こう』、『こんにちは赤ちゃん』、『遠くへ行きたい』、『明日があるさ』など、1950年代末から1960年代にかけての数々のヒット曲を作曲した≫(WIKI)ピアノの中村八大(なかむら はちだい、1931 - 1992)の名とともに取り上げられるサックスプレイヤー。モダンジャズを戦後大衆的人気を得ることに貢献した功績で顕彰さるべきジャズプレイヤーと認知されている。もちろん龝(穐)吉 敏子(あきよし としこ、Toshiko Akiyoshi、1929 - )らも言うもさらなりだけれど。戦後、現代音楽でも武満(1930 - 1996)世代以降が一気呵成の世界への羽ばたきをもたらしたように、ジャズ世界でもこの世代が大いなる飛躍の足懸かりを作ったと言えるのだろう。そうした功績を偲びつつの鑑賞だった。ところで、このアルバムを投稿するきっかけをつくってくれたのが、アルトの渡辺貞夫とテナーの松本 英彦両者の競演が実力者揃いの豪華なリズムセクションを従えてのYOUTUBE動画のヒットだった。投稿の主人公を差し置いてで気が引けるのだけれど、渡辺貞夫のアルトソロに感じ入ったのだ。ボサノバなんぞにうつつを抜かしている場合か!とチャチャを入れたくなるほど・・・すばらしい。
松本 英彦クァルテット『sleepy』(1976)
b-1.RIGHT-DOWN STEP
b-2.MY ONE AND ONLY LOVE
b-3.TYPHOON
b-2.MY ONE AND ONLY LOVE
b-3.TYPHOON