yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

ベンジャミン・ブリテン『チェロ作品集』。まず美学が違う。この不撓不羈の剄い精神。なまなかな叙情を排したその美意識から生み出される硬質、剛性の響き。

イメージ 1

Britten First Suite for Cello Live Performance Pt 1

            
            投稿音源のものではありません。

Benjamin Britten
イメージ 2たぶんFMラジオから流れていた曲に感興抱いてネット図書館へ予約申し込んで手にしたのだろう。エドワード・ベンジャミン・ブリテン OM, CH(Edward Benjamin Britten OM, CH, 1913 - 1976)の『チェロ作品集』。収録されている3曲ともすべてムスティラフ・ロストロポーヴィチに献呈されている作品のよし。
まず美学が違う。まったく異質といっていい。イギリスといえばエドワード・ウィリアム・エルガー(Sir Edward William Elgar、1857 - 1934)や、レイフ・ヴォーン・ウィリアムズRalph Vaughan Williams, 1872-1958)や、グスターヴ・ホルスト(Gustav Holst/Gustavus Theodore von Holst, 1874 - 1934)といったメロディーの美しさ、歌心を感じさせる親しみやすさをその特徴としているように思うのだけれど、きょうの、このブリテンはまったくと云っていいほど、それら特徴とする伝統から遠い。この不撓不羈の剄い精神。なまなかな叙情を排したその美意識から生み出される硬質、剛性の響き。古典的形式のうちにありつつしかしそれらからは現代の崇高ささえ感じさせるのだ。


                     写真:ROSTROPOVICH, BRITTEN

イメージ 3『ROSTROPOVICH SOVIET RECORDINGS VOL.2 - BENJAMIN BRITTEN / ロストロポーヴィチ・ソヴィエト・レコーディングスvol.2~ブリテンの作品』

1. 無伴奏チェロ組曲第1番op.72((ロストロポーヴィチに献呈))
2. 無伴奏チェロ組曲第2番op.80((ロストロポーヴィチに献呈))
3. チェロ交響曲op.68(世界初演ロストロポーヴィチに献呈))