yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

ファウスト『Faust IV』(1973)。ミニマル・ノイズ・ロックの実験的混沌、反復催眠的ノイズ音楽。

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It's a bit of a pain – Faust

            

五線譜をベースにしたシンプルなジャケットデザイン。これは印象的だった。もちろん中身もだけれど。『ファウストⅣ』(1973)。最初「ファウスト」とは、かのゲーテの超大作に由来するものとばかり思っていたが、そうではなくドイツ語で拳骨の意味なんだそうだ。怒りを象徴するのだろうか。その象徴的アルバムが≪透明のプラスチックジャケットに拳骨のレントゲン写真をプリントし、透明のディスクを収めるという凝ったデザインを施した≫ファーストアルバム『ファウストFaust』(1971)だった。これは≪ファウストの骨のレントゲン影像と現代音楽≫とタイトルして拙ブログへだいぶ前に投稿している。ただ、このノイズ・ロックグループ Faustに興味をもったのはミニマリストのトニー・コンラッドTony Conrad(1940 -)との共作アルバムでだった。これは、よほどインパクトがあったのだろうか、4年以上も前に≪持続反復する瞑想ミニマル・ロック≫として投稿している。
イメージ 2さて、きょう取り上げる『ファウストⅣ』(1973)の圧巻極めつけはA1「Krautrock」であり、B1 「Just A Second」のミニマル・ノイズ・ロックの反復催眠的ノイズ音楽なのだけれど、音源紹介にとYOUTUBEを覗いたところ、そのいづれもアップロードされていなかった。これはどうしたことか。肝心のパフォーマンスが見当たらないのだ。最もファウストらしい実験的混沌が聴けるのに・・・。
ところで、この所蔵レコードは邦盤であり、中入れのライナーノーツは、あの晦渋をもって知られる、今は亡きアナーキーな評論家、間章Aida aquiraxなのだ。その訳の分からぬ解説評論はともかく、アルバムタイトルには、詩的に「廢墟と青空」と付けられているのだけれど、これは誰が命名したのだろう・・・。間章

「反復とは別の次元を生み起こすことである。」(ライナー・ノーツより)




ファウストFaust『Faust IV』(1973)

Tracklist:
A1. Krautrock
A2. The Sad Skinhead
A3. Jennifer
B1. Just A Second
B2. Picnic On A Frozen River, Deuxieme Tableu
B3. Giggy Smile
B4. Läuft... Heisst Das Es Läuft Oder Es Kommt Bald... Läuft
B5. It's A Bit Of A Pain

Credits:
Artwork By - Gunther Wüsthoff , Uwe Nettelbeck
Bass - Jean-Hervé Peron
Drums - Werner Diermaier
Engineer - Kurt Graupner
Guitar, Keyboards - Rudolf Sosna
Organ - Hans Joachim Irmler
Producer - Uwe Nettelbeck
Synthesizer, Saxophone - Gunther Wüsthoff


Tony Conrad / Faust - part two