yuki-midorinomoriの日記

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『ニャック・レー Nhac Le、ベトナムの儀礼音楽』。獅子舞の囃子を思わせる、というよりその祖形と思しきを聴いたのだった。ニッポンの伝統って何なのだ?

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ニャチャンニャック、ベトナム宮廷音楽

            
            投稿音源のニャック・レーではありません。

去年の年末、職場近くの古くからある中古CDショップが時の流れに勝てず店じまいの全品売り尽くし半額セールを敢行していた。まあ半額なら・・・ということで、売れ残りであったとは思うのだけれど次善としてベトナムの民俗音楽CDを2,3枚買った。そのうちの一枚がきょう取り上げた『ニャック・レー、ベトナム儀礼音楽 Nhac Le、Ritual Music of Vietnam』。この≪ニャック・レーは、祖霊を祀った神輿(みこし)を迎える際に演奏される音楽として古くから今のヴェトナム地域に存在し、信仰や儀礼と深く係わりながら発展してきた。『楽禮』という名称や楽器の構成などから、中国とりわけ雲南洞経音楽や、ヴェトナム文化にさまざまな影響を与えたチャンパの音楽との関連性も伺われる。≫(解説書より)とあった。このニャック・レーを19世紀初頭になって宮廷儀礼で使われるようになり≪専ら王侯君主の祭祀儀礼のための音楽とされ≫ていたのが19世紀末頃に再び民間の祭祀儀礼の音楽に戻った(民間が奏することを許された)という経緯があるそうだ。いずれにせよ、祭祀儀礼のための民俗音楽であることには変わりはなく、けれどこのように宮廷儀礼を通過していることから≪ベトナム雅楽の影響を受けた鎮魂曲≫とも言われている所以があるのだろう。アルバムジャケットにあるチャルメラのようなかん高い音色の管楽器が独特の風趣を醸し出している。中国の哨吶 (スオナ)であるのかも知れないが・・・。で、このニャック・レーを聴いていて思ったのだけれど、そこには我がニッポンの獅子舞(ししまい)の囃子を思わせる、というよりその祖形と思しきを聴いたのだった。案の定WIKIには獅子舞を≪多くは大陸からもたらされたとされているが、起源は中国説やインド説など各説あり定かではない。≫とあった。我が想念では幼少の頃よりの神社と獅子舞のつながりだったけれど・・・いい加減なものだ。どこでどう繋がったのか?。ある高名な学者いわく、神社の歴史は私たちが思っているほど古くはないとの説がなんだか信憑性をおびてくる。そんなことを考えさせたきょうの民俗音楽鑑賞だった。




※参考:http://iroha-japan.net/iroha/C03_show/07_shishimai.html 日本文化いろは事典・獅子舞



『ニャック・レー、ベトナム儀礼音楽 Nhac Le、Ritual Music of Vietnam』。

1. ラップ・バン
2. ロップ・ソー
3. ダン・カック
4. ダン(打):ギン(迎)
5. クン・ギ(恭儀)-ハ・ロップ
6. ボーン4-ボーン3-テッ
7. ダン・ゾイ
8. ダン・ナム(彈南):トーイ・スォット
9. グー・ドイ・ハー(五対下)
10. リエン・クック(連曲):ニップ1-ハット・カック-ハット・タウ




ヴェトナム、インドネシア民俗音楽関連投稿記事――

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/59400691.htmlベトナムの民族楽器』 CD3枚組み。我が出自は奈辺にありや?

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/58748521.html インドネシア(West Java)の「Udan mas - Udan iris - Sekar manis」。まさに日本人は南方より流れ来るかとの思いのする源郷、民俗の音楽、旋律だ。