yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

『イザベル・ファウスト、スラヴ作品集』(2002)。ヤナーチェク、シマノフスキ、ルトスワフスキ。その深く濃密な音楽精神に魅了される。

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Szymanowski: Mythes op. 30 nr.1

             
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ネット図書館に所蔵のアルバムから。アルバムタイトルは『イザベル・ファウスト、スラブ作品集』(2002)。検索での選好基準はヤナーチェクシマノフスキ(カロル・マチエイ・シマノフスキKarol Maciej Szymanowski, 1882 - 1937)、それにルトスワフスキの曲が収録されているということだった。普段から演奏者ウンヌンにはあまり興味はなく、というより能力もないので・・・。ともかく、チェコモラビアポーランドを出自とする作曲家たち3人の作品集。「スラブ」民族、その錯綜した地政学上の政治歴史的背景をいささかなりとも十全に理解しているわけではないけれど、熱く、激しく、深く濃いのはなんとなくの了解にある。だからこそというべきか、そうした民族的精神の表出、その真正に魅かれるのだろう。以前≪レオシュ・ヤナーチェク『室内楽・器楽作品集Vol.1』。ココロ穏やかに鎮めるナチュラルさが魅力。ここには自然とともに地を踏みしめ歩む確かな<ひと>がいる。≫と寸評投稿している。またルトスワフスキは専用ブログ書庫を設けてもいいくらいに重要な現代作曲家であり、好きな作曲家のひとりだ。すでに直近≪ヴィトルト・ルトスワフスキの初期作品集ポーランドで最初期の12音列技法で作曲されたとされている「FUNERAL MUSIC for STRING ORCHESTRA」はやはりいい。≫等々そこそこに投稿している。そしてもうひとりのポーランドシマノフスキルトスワフスキペンデレツキセロツキ、それにグレツキなどの戦後の革新的なポーランド現代音楽を牽引してきた作曲家たち(ポーランド楽派)の礎となったシマノフスキ。その作風はこれら戦後世代に比べ古典的とはいえ、彼らの革新的活動を支えるに確かな土台と伝統、核を与えたといえるのだろう。深く濃密な音楽精神に魅了される『神話-3つの詩 op.30 』(1915)。ルトスワフスキの「パルティータ」(1984)にも同質を聴くことだろう。≪1917年の秋、ボリシェヴィキの一団がシマノフスキ家を急襲し、美術品は略奪され、カロルのピアノはおもしろ半分に池に投げ込まれてしまった。この事件はシマノフスキ一家を経済的、精神的に叩きのめした。・・・≫(WIKI)そして1918年にポーランド独立。しこうして、その後のナチスドイツに踏みにじられてゆく歴史の悲惨はご存知の通り。音楽外的なことどもではあるけれど・・・。




イザベル・ファウスト、スラヴ作品集(JANACEK,LUTOSLAWSKI,SZYMANOWSKI』(2002)

01 レオシュ・ヤナーチェク:ヴァイオリン・ソナタ 第1楽章
SONATE POUR VIOLON ET PIANO 1ST MOV. CON MOTO
02 レオシュ・ヤナーチェク:ヴァイオリン・ソナタ 第2楽章 バラーダ
SONATE POUR VIOLON ET PIANO 2ND MOV. BALLADA
03 レオシュ・ヤナーチェク:ヴァイオリン・ソナタ 第3楽章
SONATE POUR VIOLON ET PIANO 3RD MOV. ALLEGRETTO
04 レオシュ・ヤナーチェク:ヴァイオリン・ソナタ 第4楽章
SONATE POUR VIOLON ET PIANO 4TH MOV. ADAGIO

05 ヴィトルド・ルトスワフスキ:スビート
SUBITO

06 カロル・シマノフスキ:「神話」~3つの詩op.30 第1曲 アレトゥーサの泉
MYTHES 1. LA FONTAINE D'ARETHUSE OP.30
07 カロル・シマノフスキ:「神話」~3つの詩op.30 第2曲 ナルシス
MYTHES 2. NARCISSE
08 カロル・シマノフスキ:「神話」~3つの詩op.30 第3曲 ドリアードと牧神
MYTHES 3. DRYADES ET PAN

09 ヴィトルド・ルトスワフスキ:パルティータ 第1楽章
PARTITA 1ST MOV. ALLEGRO GIUSTO
10 ヴィトルド・ルトスワフスキ:パルティータ 第2楽章
PARTITA 2ND MOV. AD LIBITUM
11 ヴィトルド・ルトスワフスキ:パルティータ 第3楽章
PARTITA 3RD MOV. LARGO
12 ヴィトルド・ルトスワフスキ:パルティータ 第4楽章
PARTITA 4TH MOV. AD LIBITUM
13 ヴィトルド・ルトスワフスキ:パルティータ 第5楽章
PARTITA 5TH MOV. PRESTO


Lutoslawski - Partita for Violin and Piano: Mvts. 4-5